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円か
「円か〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
円かの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幸運の黒子」より 著者:海野十三
に喫《す》った。 「きみの言うほどは駄目だったよ」 「じゃ、いくら貸したい。二百
円か」 「うんにゃ、その半分。百円だあ」 「ちぇっ、百円ぽっちか、それじゃ治療代....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
澄まして云った、酒井俊蔵は世に聞えたる文学士である。 道学者はアッと痘痕、目を
円かにして口をつぐむ。 「実の親より、当人より、ぞッこん惚れてる奴の意向に従った....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ことのさまを語れ、 また河々の、果てなき波騒ぐ底ひなき海の、 また輝く星の、遠く
円かなる大空の始めはいかなりしぞ。 この中より萌え出でて善きものを授くる幸いある....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
そうお前のことばかりにかまけてはいられないよ。半玉の時じゃアあるまいし、高が五十
円か百円の身受け相談ぐらい、相対ずくでも方がつくだろうじゃアないか? お前よりも....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
出にぎやか。十円で一山のみかん(小さいのが二十個位)、一本五十銭のイモ飴、一皿二
円から十円のおでんなどがみられた。 屋根のある家に、新|乾し海苔とて、近頃にな....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
った方が二倍半の大もうけだ。売約したあの婦人には、手つけの二万円の外に、あと五千
円か一万円つけて返せば、文句はないだろう。そう思った老商チャンであった。 客は....
「海底都市」より 著者:海野十三
だ。 「君、君。ちょっと聞くがね、この店の料理の値段はいくらだろうか。一人前が何
円かね」 「料理の値段ですか。それは一人前五点にきまっています」 「五テン? 五....
「一坪館」より 著者:海野十三
のか」 少佐はそういって、たずねた。そこで源一は、この一坪に家をたてるには一万
円かかるが、とてもそんな金を自分はもっていないのだといった。すると少佐は、 「そ....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
だね。さっき五千円で売りつけるといったのに、ここから買っていくときはたった千五百
円か」 「ははは、これは御前、恐れ入りました。売りつけますにはいろいろと手のかか....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
城、千畳敷の主、亀姫の供頭、朱の盤坊、大山伏の扮装、頭に犀のごとき角一つあり、眼
円かに面の色朱よりも赤く、手と脚、瓜に似て青し。白布にて蔽うたる一個の小桶を小脇....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
から、よく解る。三人とも揃いの黒|羽二重の羽織で、五つ紋の、その、紋の一つ一つ、
円か、環の中へ、小鳥を一羽ずつ色絵に染めた誂えで、着衣も同じ紋である。が、地は上....
「「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
は、後々日本のある田舎の医学専門学校に置かれることになった。わたしの夢ははなはだ
円かであった。卒業したら国へ帰って、父のように誤診された病人の苦しみを救い、戦争....
「夏目先生と滝田さん」より 著者:芥川竜之介
なくて日本橋の中通りをぶらついていた時、埴輪などを見附けて一時間とたたない中に千
円か千五百円分を買ったことがあるそうです。まあすべてがその調子でした。震災以来は....
「思い」より 著者:伊丹万作
一本かりに五万円平均の撮影費だつたのが、本数が四分の一になつたから、今後は二十万
円かけられるという計算は、ちよつと楽天的すぎるようだ。我々の知つているかぎりでは....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
のは文明開化人でないようにいわれ、我も我もと毎日見物の山をなして椿岳は一挙に三千
円から儲けたそうだ。 今なら三千円ぐらいは素丁稚でも造作もなく儲けられるが、小....