円天井[語句情報] » 円天井

「円天井〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

円天井の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
んばんじ》の内陣《ないじん》に、泥烏須《デウス》へ祈祷を捧げていた。そこにはただ円天井《まるてんじょう》から吊るされたランプがあるだけだった。そのランプの光の中....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
例えばなるべく曲線を避けようとする傾向がある。「いき」な建築として円形の室または円天井《まるてんじょう》を想像することはできない。「いき」な建築は火灯窓《かとう....
「まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
おばあさん、おばあさん、 どこへゆくの、どこへ、 そんなにたかくあァがって』 『円天井《まるてんじょう》のすすはきじゃ』 『はァやくかえってちょうだいよう』 『....
「地球盗難」より 著者:海野十三
こんなところには勿体ないような望遠鏡も据えつけられていた。ことに奇妙なのは、高い円天井であって、大きな毬を半分に切って載せたような形をしており、その中央に、割れ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
われ、その列柱の蔭に並んでいるのが、和式の具足類だった。拱廊の入口は、大階段室の円天井の下にある円廊に開かれていて、その突当りには、新しい廊下が見えた。入口の左....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
って、階下の室々を調べ歩いた。荒れるに任せた礼拝堂は、廃墟のような風景であった。円天井の下には、十ばかり聖像があるのみで、金色燦然たる天主教の聖器類は影も形もな....
「断層顔」より 著者:海野十三
記録秘録 桝形探険隊事務所では、帆村たちを、防弾天井越しに青空の見える円天井広間へ招じ入れた。 桝形隊長は、帆村とは前々から或る仕事に関して同僚であ....
「フランダースの犬」より 著者:菊池寛
でした。そのかすかな白い一すじにみちびかれて、神々しい静かな堂内の、ひろびろした円天井の下を通って、まっすぐに聖堂の入口まで来ると、そこに倒れているネルロを見出....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
態にあったのです。慈愛ぶかい司教さまは永遠にいます父――神のごとくに見え、教会の円天井のあなたに天国を見ていたのであります。 この儀式をくわしくご存じでしょう....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
いちばんの大広間のまんなかに、大きな噴水がふきだしていて、そのしぶきは、ガラスの円天井まで上がっていましたが、その天井からは、お日さまがさしこんで、噴水の水と大....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
軍のさながら犬獅子…… ウオオオオ！ 肩を聳て、前脚をスクと立てて、耳がその円天井へ届くかとして、嚇と大口を開けて、まがみは遠く黒板に呼吸を吐いた―― 黒....
「アッタレーア・プリンケプス」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
ま冬のあらしがガラスを吹きやぶって、霧氷をいっぱいに含んだ身を切るような冷気が、円天井の下へどっと流れ込むときは別でしたが。その冷気の流れに打たれたら最後、葉は....
「最初の苦悩」より 著者:カフカフランツ
ある空中ブランコ乗りは――よく知られているように、大きなサーカス舞台の円天井の上高くで行われるこの曲芸は、およそ人間のなしうるあらゆる芸当のうちでもっ....
「審判」より 著者:カフカフランツ
。説教者は手すりからまる一歩とさがれないにちがいなかった。そのうえ、説教壇の石の円天井は異常に低いところから始まり、装飾は全然ついてはいないがきわめて彎曲して上....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
身の上では感心な事さね。 狭き、ゴチック式の室の、高き円天井の下に、ファウストは不安なる態度にて、卓を前にし、椅子に坐してゐる。 ....