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円弧
「円弧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
円弧の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鳥」より 著者:横光利一
》を始《はじ》め出《だ》した。私《わたし》は足《あし》のような車輪《しゃりん》の
円弧《えんこ》が地《ち》を蹴《け》る刹那《せつな》を今《いま》か今《いま》かと待....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
めに、太陽は冬期は毎日一・〇一五九度。夏期はこれに反して毎日〇・九五二四度ずつの
円弧を描いて進行するものであると仮定した。最も著名なバビロニアの星の研究者キディ....
「夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
軽く飛乗って、一つ一つ、数えるように、力を罩めて、ゆり初めた。 ブランコの描く
円弧は、次第に拡大されて来、加速度が加わって来ると共に、深閑とした天幕小屋は、び....
「流線間諜」より 著者:海野十三
が先だったか、とにかく首領は素早く背を沈めた。 と、それを飛び越えるようにして
円弧を描いていった黒塊は、行手にある頑丈な壁にぶつかって、 ガガーン! と一....
「傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
……意趣返しをしてやる。」 視線を空《くう》に据え、下眼瞼と黒目の縁と、二つの
円弧の間の、純白な一線から、大粒の涙を、ぼろぼろとこぼした。それから突然、笑い出....
「絶縁体」より 著者:豊島与志雄
んでいた。草の葉など投げ込んでみると、初めはゆっくりと遠廻りをし、次第に速い狭い
円弧を描き、しまいには中心の凹みに落ち込んで、忽ち吸い込まれてしまった。その渦を....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
「ええいっ」
見事、小太郎の誘いに乗って、大きく一足踏み出すと、きらっと、白く
円弧を描いて、打ち込む――その光った弧線が、半分閃くか、閃かぬかに
「とうっ」
....
「上海」より 著者:横光利一
「参木君、この打棉部には危険人物が多いから、ピストルに手をかけていてくれ給え。」
円弧を連ねたハンドルの群れの中で、男工たちの動かぬ顔が流れていた。怒濤のような棉....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
もなく、(恐らく澄心の極とはこうした無音だろう。)閑かに、無気味に、降りて、その
円弧の端が触れると、 じゅうである。 そのまま、じいいい……と、底無しに喰い....