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「冊立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

冊立の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道草」より 著者:夏目漱石
行儀よく並んでいる傍に、簿記用の帳面が赤い脊皮《せがわ》をこちらへ向けて、二、三冊立て懸けてあった。それから綺麗《きれい》に光った小さい算盤《そろばん》もその下....
押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
しおりしを以て、この事件の起りしもその中の一国なりと推測せらる。 その王妃は冊立《さくりつ》後間もなく身ごもり給いて、明け暮れ一室に起臥しつつ紡績と静養とを....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ず、美少年スポルス死后に酷似せるを見出し、これを宮し婦装女行せしめ、公式もて后と冊立《さくりつ》せし事既に述べた)は、奢侈《しゃし》の余り多くの騾に金|屐《くつ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
以て自身を男に戻し、王冠を戴き、委細を宰牛大臣に告げたので、諸臣この漁師の仮子を冊立《さくりつ》して王とした。その時諸天|偈《げ》を説いて曰く、頭を断たぬ内は殺....
源氏物語」より 著者:紫式部
らぬ事までも二人は競争して人の話題になることも多いのである。 この七月に皇后の冊立《さくりつ》があるはずであった。源氏は中将から参議に上《のぼ》った。帝が近く....
源氏物語」より 著者:紫式部
うに見えた。何の道でも優秀な者の認められないのはないのが当代であった。 皇后が冊立《さくりつ》されることになっていたが、斎宮《さいぐう》の女御《にょご》は母君....
三国志」より 著者:吉川英治
。 と、いうのである。 帝はやむなく、鍾※に詔書の起草を命じ、すなわち曹操を冊立して、魏王に封じ給うた。 詔に接すると、曹操は固辞して、辞退の意を上書する....
私本太平記」より 著者:吉川英治
十年交代制は、代をかさねるにしたがって、当然、むりな形になってくる。 皇太子の冊立にあたって、正嫡だけを立ててはゆけない。弟流のまた弟流など、枝に枝を生じて、....