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再出発
「再出発〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
再出発の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
どすべては、いまだに虚脱と混迷の間をさまようて、あらゆる方面において、ほんとうに
再出発をしていない。色即是空と見直して、空即是色と出直していない。所詮、新しい日....
「東京八景」より 著者:太宰治
Hは、二十歳である。 五反田は、阿呆の時代である。私は完全に、無意志であった。
再出発の希望は、みじんも無かった。たまに訪ねて来る友人達の、御機嫌ばかりをとって....
「十五年間」より 著者:太宰治
あらましの経緯である。 私は既に三十七歳になっている。そうしてまたもや無一物の
再出発をしなければならなくなった。やっぱり、サロン思想嫌悪の情を以て。 創作年....
「やんぬる哉」より 著者:太宰治
も悪い事をして逃げて来たわけでもないのに肩身を狭くして、何事も忍び、少しずつでも
再出発の準備をしようと思っているのに、田舎の人たちは薄情なものです。私たちだって....
「イタリー芸術に在る一つの問題」より 著者:宮本百合子
い条件に立ってモラルも、行動も、世界観も新しい価値を伴って組織し直さるべきもの、
再出発をするべきものというのが「脱出の文学」の主張するところであるらしい。そして....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
生にも気が変になることが移ったのではないかと思い心臓をどきどきさせたことだった。
再出発 その日の午後になって、旗田邸へ検察係官は参集した。その朝の古堀裁判医の....
「文学的自叙伝」より 著者:林芙美子
分この時代が長かっただけに、ここから抜け出すことが大変苦しかったのです、これから
再出発して小説と詩に専念したいと思います。生意気な話だけれども、ツルゲーネフにし....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。今日は珍しく竹の皮包みを持参した形跡がない。その必要がなかったのである。川越へ
再出発に一二日間があるから、いつものように慌てる必要がないのだ。 「気ぜわしいと....
「知識と政治との遊離」より 著者:中井正一
現在往々にして、知識層が政治に期待を失って、その行動の方向を失わんとしつつあると伝えられている。それは敗戦
再出発の歴史的瞬間にある日本民族にとって、寒心すべき事態であるといえよう。 何....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
、甚だ危ぶまれるので、いっそ映画俳優一年生の看板をすてて、舞台俳優志望者として、
再出発しようと思うが、どうか? 以上の疑問にお答えする順序として、僕は、まず、....
「「焚書時代」を脱却」より 著者:中井正一
って一丸とした統一体の出現によって、この購買の大組織の結成によって、はじめてその
再出発の偉力を発揮するのではあるまいか。 この法案は、予算の裏づけにおいていま....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
であります。お互いの愛する祖国日本は、昨年四月二十八日、独立国家として国際場裡に
再出発をしたのであります。現実に独立をした日本の姿を見れば、日米安全保障条約並び....
「澪標」より 著者:外村繁
である。早速、とく子と三児の籍を入れ、郷里の人人に嘲笑される。 翌年二月、文学
再出発を志し、杉並区阿佐ヶ谷に移る。窮乏の生活が始まる。 「もう子供は産まない」....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
帰するのも働くのが主目的ではなく、恩給だけでは食ってゆけぬからなのである。だから
再出発だというのに勇気りんりんたるところは見えない。淡々として、へちまがあかすり....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
古い赤げっとをくれたまま、そそくさと私から立ち去っていった。 『この十銭から私の
再出発が始まるのだ!』 忘れもしない、それは四月十二日だった。上野公園では咲き....