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再起
「再起〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
再起の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
は、残留三百五十名という帝都内に珍らしい高率で、バラックや壕舎があたりに群立し、
再起の意気込みすさまじく、日本人かなと感じ入った。 菜園にはすでに芽も青々と出....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
め、同時に他藩のなし得ないことをなしたという自信を得た矢先で、松平|春嶽らと共に
再起の時機をとらえた。討幕派の勢力は京都から退いて、公武合体派がそれにかわった。....
「空想日録」より 著者:寺田寅彦
え仕留めるのはやはり一種の早わざである。人間の頭の働き方はやはり天然現象に似た非
再起的なトランシェントな経過をとる場合が多い。数学のような論理的な連鎖を追究する....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
そんなものが出来たのであろうか。アカグマ国に亡ぼされた筈のイネ国軍がどこにどう、
再起をはかっていたのであろうか。 その謎は、やがて解た。 イネ帝国が亡びると....
「火薬船」より 著者:海野十三
ない」 「うん、死ぬものか」 と、竹見は口ではいったものの、この重症のハルクが
再起できるとは、ひいき目にもおもわれなかった。 「おい、た、竹。おれのズボンのポ....
「太宰治情死考」より 著者:坂口安吾
深い作家その人の一人の胸の中にある。その魂は嵐自体にほかならない。疑り、絶望し、
再起し、決意し、衰微し、奔流する嵐自体が魂である。 然し、問題とするに当らぬと....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
尚さら寝つかれなくなる今日このごろを考えて、あるいは、死期とまではいかなくとも、
再起不能の状態に近づいているのではないかと思われるのであった。 記代子の行方を....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
う毎に必ず敗る」 と断定せられし通り先祖伝来の堂々たる老舗も一敗地にまみれて、
再起の望みなき者多きは当然と云わねばなりません。 百貨店は仕入において、特製品....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
はその影に隠れて、ウルリーケを招き寄せた。しかも、重要な部分を破り棄てて、彼女が
再起しようとする望みをへし折ってしまった。それが判ったとしたら、いかにもブルンヒ....
「S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
から押しつけられなければ受けとれぬという精神の怠慢と卑屈とを見逃すならば、日本の
再起を語ることも一場の空論にすぎません。 とは申すものゝ、あなたも既にお気づき....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
でなくなるであろうが、この娘も同じようにバカバカしい。この経験を良い方に生かして
再起する実力を蔵しているかどうか、大いに疑しいであろう。たまたま良い男にめぐりあ....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
質の美の系統に対しても堂々たる位置を占め、殊に近代に於ける世界の美をその廃頽から
再起せしめる事に十分に役立ち、今後われわれ民族の努力によって、今日迄甚だ特殊な一....
「妖怪学」より 著者:井上円了
丁の連合の力弱くして、甲乙および甲丙の連合の力強きによる。これ平常、我人の記憶の
再起に難易の別あるゆえんなり。例えば、だれにても、その友人に同姓の人三名ありと仮....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
その頃『早稲田文学』を根城として専ら新劇の鼓吹に腐心していた逍遥は頻りに二葉亭の
再起を促がしつつあったが、折も折、時なる哉、二葉亭はこの一家の葛藤の善後処分を逍....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
のように見える。とくに清教徒的なロンドンの市が、宮廷に敵意ある気勢を見せながら、
再起せぬエセックスに見当はずれな肩入れを示した。彼は新教会派の支柱である。バアリ....