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写生画
「写生画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
写生画の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
、先にも述べたように、絵筆を握ったまま倒れた亜太郎の傍らに描き残された妙な一枚の
写生画が、その場に居合せた洋画趣味の医師の注意を少からず惹きつけたのだ。 さて....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
る準備もそれそうおうに整頓しておかなければならなかった。図画、臨本模写、考案画、
写生画、模様画、それに綴り方に作文、昆虫標本、植物標本などもあった。それを生徒の....
「恐竜島」より 著者:海野十三
ことをいいだした。彼の恐れる恐竜島とは何であろうか。 水夫《すいふ》ヤンの
写生画《しゃせいが》 「恐竜島ですって。恐竜島というのは、そんなに恐ろしい島なの....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
すべてに生動の真をつかもうがためには、精厳な写生によらなければならないとした院態
写生画のこうした主張からすると、あの陶器画のあるものは、何という気まま勝手な、反....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
事を依頼して描いているが故に、間違った処でそれは何かじめじめとした鬱陶しい平凡な
写生画が現れるに過ぎないけれども、この近代の心を発揚したるはずの技法にして神経鈍....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
動の際に、手早く、かき集めて、ここまで持って来てくれた白雲の財産――といっても、
写生画稿が主であって、一般経済の上には大した価値のある代物ではないが、自分の丹精....
「高浜さんと私」より 著者:寺田寅彦
のようなものを着けていたような気もするがこれはいっそう覚束ない。 子規に、その
写生画を見せてもらっているうちに熟柿を描いたのがあった。それに、虚子|曰く馬の肛....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
の書画骨董類ももう古い。なにか新奇の工夫をと案じた末に、思い付いたのが裸体美人の
写生画で、それを立派に表装して箱入りの贈り物にする。箱をあけて見て、これは妙案と....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
い事業はほとんど全部江戸で成り立ったものとはすこぶる趣きが違う。丸山派、四条派の
写生画の画風が京都で発達し、江戸で発達したものでないこともまたもとより関係があろ....
「絵画について」より 著者:三好十郎
家が自己の全身心をかけた所から促し立てられて押し出してくるものならば自然主義的な
写生画もアンフォルメルやモビールも、新旧と価値において全く同じことです。 ピカ....
「院展遠望」より 著者:和辻哲郎
題に帰着するのである。 何人も気がつくごとく、ここに陳列せられた洋画は主として
写生画である。どの流派を追い、どの筆法を利用するにしても、要するに洋画家の目ざす....
「飯待つ間」より 著者:正岡子規
がさした。飯が来た。 子規子より「飯待つ間」の原稿送り来されたる同封中に猫の
写生画二つあり。一は顔にして、一は尻高く頭低く丸くなりて臥しゐるところなり。その....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
想だの、禅語だの、地理の覚えだの、自誡のことばだの、また、ところどころには幼稚な
写生画なども書いてあった。 「…………」 筆を持って、彼は余白を見つめていた。....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
の優美なる心性が窺われるとまで激賞した。ところが桃山時代の屏風絵、岩佐又平などの
写生画は勿論のこと、西川・菱川の早い頃の作を見ても、女はみな外足でサッサと歩いて....