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冠毛
「冠毛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冠毛の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おきなぐさ」より 著者:宮沢賢治
やはり銀《ぎん》びろうどの刻《きざ》みのある葉《は》、それから六月のつやつや光る
冠毛《かんもう》がみなはっきりと眼《め》にうかびます。 まっ赤なアネモネの花の....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
うに痩せこけた顔や、きれいに櫛《くし》で梳《と》き上げた両|鬢《びん》や、小さい
冠毛のようにふくらました前髪をじっとにらんだ。こころもち細めた左の眼はちょうど、....
「黄泉から」より 著者:久生十蘭
見えなくなる。 光太郎がホームに立ってきょうの仕事の味利きをしていると、鸚鵡の
冠毛のように白髪をそそけさせた六十歳ばかりの西洋人が、西口の階段からせかせかとあ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
羊《ヤギ》)pogon(鬚《ヒゲ》)のギリシャ語から成ったもので、それはその長い
冠毛の鬚に基づいて名づけたものであろう。そして種名の porrifolius は....
「或る少女の死まで」より 著者:室生犀星
した気持ちになったのである。 しかし私はその騒騒しい中に、一羽の鷺が静かに白い
冠毛を立てながら、ゆっくりと歩行しているのに目をとめたときは、かなり落ちつけたの....