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冬さ
「冬さ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冬さの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪柳」より 著者:泉鏡花
。どうしてこんな細君を。いや、あの、片時も手離さない「魔道伝書」を見るがいい。お
冬さん、上品な、妍美い娘は、魔法に、掛けられたものでしょう。 千駄木へ帰ってか....
「慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
地物屋の六兵衛老人の店先に立つ。早起きの老人はいつもながら仕事に忙がしそう也。お
冬さんは店の前を掃いている。籠の小鳥が騒々しいほどさえずる。お
冬さんの顔色ひどく....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
にえにしたか知らねえが、同じ朱の色だ。おまえお冬の膚にもいたずらしたろう」 「お
冬さん……? ああ、なるほど、本石町の薬屋さんのお妹御ですね」 「彫ったか!」 ....
「人形物語」より 著者:竹久夢二
た。 ねんねしなされまだ日はたかい。 暮れりゃお寺の鐘がなある。 3 お
冬さんの人形は病気でした。 ちいさなお医者様は、大きな時計を出して、人形の脈を....
「放水路」より 著者:永井荷風
十余年、重ねてこの水郷《すいごう》に遊ぶことを妨げていたが、昭和改元の後、五年の
冬さえまた早く尽きようとするころであった。或日、深川の町はずれを処定めず、やがて....
「海豹島」より 著者:久生十蘭
開所式に間にあわせるため、やむなく各二名ずつの大工、土工と、一名の剥皮夫を残留越
冬させて仕事を継続させることにし、監督に清水という水産技手をあたらせた。 当時....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
快く感じて、今でも入浴のときは健康ブラシをつかってコスルのですが。でも、いかにも
冬さむそうね。冬つづけなければ意味ないのでしょう? ウフ。
風邪について一つ伺....
「三年前」より 著者:宮本百合子
しろ姿をにらめつけた。 これは三年昔の事である。 今年はごんぺいじいは去年の
冬さむさまけから病気になって死に、あのにくいにわとりは犬とけんかしてくいころされたとの事、三年の年月は〔以下欠〕....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
りはよくなく、蓄備の郷倉も水分の土倉もその底は浅かった。 が、正成は、 「この
冬さえ支えれば」 という見こしだった。
冬さえ越せば、その間に、かならず「変....