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冬の旅
「冬の旅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冬の旅の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「たき火」より 著者:国木田独歩
ばかり、明滅し、動揺せり。これまさしく伊豆の山人《やまびと》、野火を放ちしなり。
冬の旅人の日暮れて途《みち》遠きを思う時、遥《はる》かに望みて泣くはげにこの火な....
「旅愁」より 著者:横光利一
句を披講して貰いたいと頼んでみた。
「まだいろいろあったね。荷造りのくずれ痛める
冬の旅――これもまア、見られる。」
「それは先生に直していただいたの。」と真紀子....
「菜穂子」より 著者:堀辰雄
うと思う前には、相手も何もないかのような語気で云った。「急に何処というあてもない
冬の旅がしたくなったのです。」 菜穂子はそれを聞くと、急に一種のにが笑いに近い....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
し出かけるのに手間どり、妻だけ二三日あとから来させることにして、漸っとその小さな
冬の旅に出たのは、それから四五日たってからのことだった。…… ゆうがた着いたそ....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
新しい雪国の誕生 戦後今年になって秋と冬ちょっとの間をおいて二度新潟へ行った。
冬の旅にでる前に、ある雑誌へ雪国の冬の暗さについて随筆を書いた。秋のなかばから冬....
「姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
海の波が砕ける巖の上にある。私は数年前、吹雪の夕べこの温泉を訪ねて、素朴の印象に
冬の旅情を慰めたのであったが、このたびはその思い出を求めて再びここに旅衣を脱いだ....
「ニッポン音楽」より 著者:兼常清佐
大部分声楽ですから、まずその文句が私共の文学ではなくなりました。シューベルトの『
冬の旅』の文句は文学として少しも優れたものではありませんが、その素朴な感じは私共....
「流行唄」より 著者:兼常清佐
将来のナカヤマ・シンペエはシューベルトになり、『枯れすすき』や『東京行進曲』は『
冬の旅』になるであろうか。 もしそうなれば、今の流行唄を目のかたきにしている老....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
が歩いている。これは西欧の人ではなく、すべてこの地の人なのである。) メキシコは
冬の旅路も暑ければ、芭蕉の蔭に人はすゞめり また、海門に砲台あるを望みて一吟す....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ある鈴の舎大人(本居宣長)の遺蹟をのぞき、城址へのぼって、宣長文庫を見て降りる。
冬の旅は、寒い寒い。腹もすきごろ、和田金のこんろを囲む。ここの松阪牛については辰....