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「冬休み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

冬休みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
ことになった。それは転地とは云うものの、大抵は病院に暮らすものだった。僕は学校の冬休みを利用し、はるばる彼を尋ねて行った。彼の病室は日当りの悪い、透《す》き間《....
断崖の錯覚」より 著者:黒木舜平
吐いていたし、このままでいてはついには気が狂って了うかも知れぬと思い、せっかくの冬休みをどうにか有効に送りたい心もあって、その温泉行を決意したのであった。私はそ....
冬の花火」より 著者:太宰治
私にもいろんな縁談がありましたが、私は全部断りました。けれどもあなたは夏休みにも冬休みにも一こう村へ帰って来ないで、そのうちにあなたが、あなたの学校の先生で小説....
田舎教師」より 著者:田山花袋
赤くして、雪子の顔を見た。 「このごろのこともご存じ?」 「このごろッて……この冬休みになってからですか」 「ええ」 雪子は笑ってみせた。 「知りません」 「....
伊吹山の句について」より 著者:寺田寅彦
。 私がこの句に対して特別な興味を感じたのにはもう一つの理由がある。学生時代の冬休みに、東海道を往復するのに、ほとんどいつでも伊吹山付近で雪を見ない事はなかっ....
黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
は、誰のどこも恨まねえもの。」 お房は膳の前に坐りながら言った。 「煉瓦場は、冬休みがとっても長くて、いいもんだな。」 「この野郎は、そんなごとばかり。」 ....
科学に志す人へ」より 著者:寺田寅彦
価し玩味するためにはその後の三十年の体験が必要であったのである。 たしか三年の冬休みに修善寺へ行ってレーリーの『音響』を読んだ。湯に入り過ぎたためにからだが変....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
映画をみてかえった。朝家を出て、かの未亡人のところで一日遊んでいることもあった。冬休みが始まると同時に私はその学校もよしてしまった。私は神経衰弱になっていた。熟....
」より 著者:寺田寅彦
に新鮮であったのである。 酷寒の季節に酷暑に遭った例がある。高等学校時代のある冬休みに大牟田炭坑を見学に行った時のことである。冬服にメリヤスを重ね着した地上か....
次郎物語」より 著者:下村湖人
いていたりして、お浜たちの部屋にしては、少し立派すぎるように思えた。 明日から冬休みが始まるという日に、三年以上の児童たちは、みんな居残って、旧校舎の道具を、....
レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
そしてこの主人公の復讐はクリスチャンとしてはあまりひど過ぎると云った。 病後の冬休みにはイタリアへ転地し、フロレンス近くのバルフォーア家の別荘に落着いた。ピサ....
盗難」より 著者:佐藤垢石
限ってみゑ子は、冬の陽が暮れかかる頃まで、家へ姿を見せなかった。家内は、明日から冬休みに入るのであるから友達の家へ遊びに寄ったか、それとも自分の里方である学校か....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
会の清興を心に繰返えしていた。 さて京都の一年も夢の間に過ぎた。余はその前年の冬休みにもその年の夏休みにも帰省した。が別に文学上の述作をするのでもなく、あまり....
狂女と犬」より 著者:小酒井不木
京都の高等学校に居た頃、――それはたしか明治四十一年だったと思うが――私は、冬休みに、京都から郷里の名古屋まで、名所見物を兼ねて、徒歩で帰ろうと思い立った。....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
リア駐在武官の山下中将をもわずらわして不足の資料を収集した。昭和元年から二年への冬休みは、安房の日蓮聖人の聖蹟で整頓した頭を以て、とにかく概略の講義案を作成した....