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冷肉
「冷肉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冷肉の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
からといって、いっかな放そうとはしなかった。一時間ばかりして、野菜サラダと仔牛の
冷肉と、パイと、菓子屋から取った肉饅頭と、それにシャンパンなどで夜食がでた。アカ....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
コーンビーフの缶詰を切り、握飯の中の梅干だけはまさか汗漬にもなるまいと、塩からい
冷肉をパク付き、梅干をしゃぶっている心細さ! (一三)駆落《かけおち》の....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
食事は此職業には有りがちなれば細君は騒ぎもせず庖の方に退きて五分間と経ぬうち早や
冷肉の膳を持出で二人の前に供したれば、二人は無言の儘忙わしく喫べ初めしも、喫て先....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
、大分素手を傷められた。 十時半、ヴェランダから法螺貝《ブウ》が響く。昼食――
冷肉・木犀果《アヴォガドオ・ペア》・ビスケット・赤葡萄酒《あかぶどうしゅ》。 ....
「白い蚊帳」より 著者:宮本百合子
なんか来いと仰云るから悪いんですよ」 などと云った。 なほ子は台所へ出て行き、
冷肉を拵える鶏を注文させた。料理台の傍に立っている女中に、 「晩に上るもの、何か....
「一つの芽生」より 著者:宮本百合子
た。 そして、一週間ほど前に、「あぶないからおやめ」と注意したにも拘らず、彼が
冷肉の添物のサラダをたくさん食べたという事実を知ったとき、彼女の心には或ることが....
「ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
ている。 ――何を上りますか? 給仕女の声は自然であって自然でない。 ――
冷肉とサラドを貰いましょうか。 それはミセス・XX《エッキスエッキス》の地声だ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
五時ごろ、忙しく片付け物をしながら行ききしていたトゥーサンは、食卓の上に鶏の
冷肉を出した。コゼットも父に対する尊敬からそこに出てはきたが、ただ一目見たばかり....
「言葉の不思議」より 著者:寺田寅彦
ド語の kuura(霜)は日本の「こほり」の音便読みに近い。英語の cold は
冷肉(コールミート)のコールである。氷るに近い。朝鮮語で冬は「キョーウル」である....
「狂女」より 著者:秋田滋
老いた下婢がひとり彼女のそばに附いていて、その女が時折り飲物をのませたり、小さな
冷肉の片を口のところまで持っていって食べさせてやったりしていた。絶望の底にあるこ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
の席につく。その席には、両人の親戚、朋友、そのほか寺院の住職も列するなり。食事は
冷肉のみを用い、美菓をその両人の前に置く。これを結婚菓子と称す。新婦包丁をとり、....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
(マヨナイズ ド サモン、アンギール ア ラ ゼリー)にて冷製魚肉玉子掛汁は鮭の
冷肉に玉子の黄身にて作りたる掛汁を添え寄物は鰻《うなぎ》の肉をゼリーにて寄せしも....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
第二百二十八 老人の食物 コールポーク 秋 第二百四十一
冷肉《れいにく》料理 犢《こうし》の頭《あたま》 秋 ....
「歌う白骨」より 著者:妹尾アキ夫
って、簡単な食事の準備にとりかかったが、料理すべき材料はすくなかった。ただ昨日の
冷肉が残っていたので、そのそばにじゃがいもがわりのビスケットをつけた。妙に落着き....