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冷遇
「冷遇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
冷遇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
い。お繁さんの居ない事はもはや疑うべき余地はないのであった。 昨夜からの様子で
冷遇は覚悟していても、さすが手持無沙汰な事|夥《おびただ》しい、予も此年をしてこ....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
合いませんので……火を引いたあとなもんでなあ――何の怨みか知らないが、こうなると
冷遇を通り越して奇怪である。なまじ紹介状があるだけに、喧嘩面で、宿を替えるとも言....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
や菓子を出して、おまけに鰻飯などを食わせてくれる家がある。その待遇は千差万別で、
冷遇はいささか不平であるが、優待もあまりに気の毒でたびたび出かけるのを遠慮するよ....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
かしがつくし、殊に此の信澄は軽捷無類の武術があまりうまくなり過ぎて、武術の師匠を
冷遇したので、その連中が丹羽方へ内通したと云われるだけに、生きていたら山崎合戦に....
「富岡先生」より 著者:国木田独歩
に胸を痛めている、先生は相変らず偏執ておられる。我々は勿論先輩諸氏も決して先生を
冷遇するのではないが先生の方で勝手にそう決定て怒っておられる、実に困った者で手の....
「小春」より 著者:国木田独歩
、二年はこの詩集すら、わずかに二、三十巻しかないわが蔵書中にあってもはなはだしく
冷遇せられ、架上最も塵深き一隅に放擲せられていた。否、一月に一度ぐらいは引き出さ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
した。但し、その子供はわずかに六カ月の後に死んだので、おそらく後見人夫婦のために
冷遇と虐待を受けたせいであろうと想像された。近所の者は夜なかに子供の泣き叫ぶ声を....
「鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
からの手紙にあったので、せっかく日本へ帰ったところで、面白いことがないばかりか、
冷遇されるだろうから、帰国しようと思っていないのさ。 しかし一日として日本のこ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
れるのには驚いた。骨を刺すように辛辣であった。その平泉先生は私をじわじわといつも
冷遇したので、私は痛快であった。もちろん植松先生はそんな事は知らないのだが、合性....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
、心組んでいた折柄だったので、陣十郎の横恋慕は、家内一般から顰蹙された。 自然
冷遇されるようになった。
冷遇されるに従って、いよいよ陣十郎は柄を悪くし、ます....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
衛を番士の籍から抜かせ、自分の家臣へ加えたが、美作の心が変わるとともに、源兵衛は
冷遇されるようになった。
で、源兵衛は浪人した。
浪人はしたが食うことができ....
「読書雑感」より 著者:岡本綺堂
や菓子を出して、おまけに鰻飯などを喰わせてくれる家がある。その待遇は千差万別で、
冷遇はいささか不平であるが、優待もあまりに気の毒でたびたび出かけるのを遠慮するよ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
値を定めるゆえ、如何なる貴重の大論文でも読者の大多数が喜ばないものは編輯局もまた
冷遇する。折角油汗を流して苦辛した二葉亭の通信がしばしば大阪の本社で
冷遇されて往....
「露伴の出世咄」より 著者:内田魯庵
忘れて夢中になった例は余り多くなかったので、さしもの翁も我を折って作者を見縊って
冷遇した前非を悔い、早速詫び手紙を書こうと思うと、山出しの芋掘書生を扱う了簡でド....
「貧乏線に終始して」より 著者:小川未明
視から、資本家や、編輯者等が、いまだ一介の無名の文筆家に対して、彼等の立場から、
冷遇しなかったと何んで言えよう。況んや、私のように、逆境に立ち、尚お且つ反抗の態....