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凄腕
「凄腕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
凄腕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
》な人!」 と、立ってきた。 「伊藤は赤、青、黄と手をかえ、品をかえて、夜な夜な
凄腕《すごうで》をふるうんだ。」 と須山が笑った。 「そら、そこに三越とか松坂屋....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ラリ冴え渡りました。ひとりばかりか三人迄も同じ難に会うとは許し難い。 「よほどの
凄腕と見ゆるな」 「ええもう、
凄腕も
凄腕も、この三月ばかりの間に三四十人はやられ....
「トカトントン」より 著者:太宰治
筋のものだとか、そうして身持ちがよろしくないようで、まだ子供のくせに、なかなかの
凄腕だとかいう事でしたが、疎開して来たひとで、その土地の者たちの評判のいいひとな....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
はもう五十近い親爺だ。それに引き換えて水夫長の矢島五郎君は、船長も驚いている程の
凄腕なんだが、年はまだ二十九歳の所謂例の「若僧」と言われた部類に属しとる。で、僕....
「火薬船」より 著者:海野十三
た二つの質問でもって、そのような重大事実をつきとめたとは、最近モロ警部はなかなか
凄腕になったものだ」 長官からしきりにほめちぎられて、警部モロは、少々はなの先....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のものになろうとは思わなかった、駒井能登守を、こっそりと独占《ひとりじめ》にする
凄腕《すごうで》を持っていようとは思わなかった、さて、おれが仕込んで、おれ以上の....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
を反撥し合って両々ソッポの向けっくらでも一向に気にもかけない。姐さんは我利々々の
凄腕の冷めたくって薄情者の男だましの天才なのよと色々と内幕をあばいてきかせる。そ....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
って、兄さんの世界中でたッた一人の女なのよ。十年昔から、思いつめて成人したのよ。
凄腕の大姐御らしいけどね。兄さんには、小鳩か天使のようにしか見えないらしいわね」....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
なぜ名前が出るまで、気がつかなかったろう。磯五も、おせい様のことを話すとき、誰か
凄腕《すごうで》の、そして正直|一轍《いってつ》の金がかりがついているといって、....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
ぜ。」 そのころ八丁堀の釘抜藤吉といえば、広い江戸にも二人と肩を並べる者のない
凄腕の目明しであった。さる旗本の次男坊と生れた彼は、お定《き》まり通り放蕩に身を....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
のころ八丁堀合点長屋の釘抜藤吉といえば、広い八百八町にも二人と肩を並べる者のない
凄腕の目明しであった。さる御家人の次男坊と生れた彼は、お定まりどおり、放蕩に身を....
「現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
るようなより以上な巧言令色はお茶人|気質の旦那筋にこそあって、本当の商売人という
凄腕は果たしていずれであろうかが分明しない現実もある。真茶人という人格者はどこに....
「死者の権利」より 著者:浜尾四郎
らしい所は全く見えなかったのです。反之《これにはんし》春一の弁護人は全く小夜子が
凄腕の女で、妊娠したといっても誰の子だか分ったものではない、という意見を述べまし....
「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」より 著者:神西清
日まで続いた。 彼もやはり、十四になるかならぬうちから、女にかけてはなかなかの
凄腕で、彼ゆえに良人を裏切った夫人たちは、ヴォローヂャはまだほんの子供だもの、と....
「女の首」より 著者:田中貢太郎
んだ。 「なに、新ちゃんの手にかかっちゃ、のがれっこはないさ、新ちゃんと来ちゃ、
凄腕だからね、今度はうんとおおごりよ」 「おごるとも、だから、親子を頼んだよ」 ....