凋落[語句情報] » 凋落

「凋落〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

凋落の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
火焔に包まれた天体の渾沌たる一群が光輝の絶頂で輝いているかと思うと、また一方では凋落しかかった星団があってその中に見える変光星は衰亡の近づいたことを示している。....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
に管領に任じて、幕府の中心勢力となって来た。此の中、斯波氏先ず衰え、次で畠山氏も凋落した。独り残るは細川氏であり、文安二年には細川勝元が管領になって居る。 一....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
時々焔を吹き出した。四時煙りを上げていた。 天応元年七月六日。富士山下及、木葉|凋落。 延暦十九年六月六日。富士|山顛自焼。 延暦二十一年正月八日。昼夜|炬燎、....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
こういうことがあってから一月ほどの日が経った。万山を飾って燃えていた紅葉の錦は凋落し笹の平は雪に埋ずもれた。冬|籠りの季節が来たのである。 冬という季節は窩....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
来た。今日落語界の不振を説く人があるが、右の事情で東京の落語界はその当時から已に凋落の経路を辿りつつあったのである。(昭和一一・一・日本及日本人)....
一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
このね、マハナディ川の上流には、ダイアモンド鉱地がある。昔とちがって、いまは萎靡凋落のどん底にあるが、それでも、肉紅玉髄、柘榴石などに混ってたまたま出ることがあ....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
になって手痛く働いて、なますのように斬りきざまれて死んだ。 この喧嘩は白柄組が凋落の始めであった。それは水野十郎左衛門が幡随長兵衛を小石川|白山の屋敷へ呼び寄....
役者の一生」より 著者:折口信夫
ある。役者は五十を過ぎてから、舞台顔が完成して来る。芸に伴って顔の輪廓が、人生の凋落の時になって整って来る。普通の人間なら爺顔になりかけの時が、役者では一番油の....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
…………………… 唄うを聞けや。 艶もなき中年の女の歌、 節は秋の夜の時雨よりも凋落の情調ぞ。 私の思い出は涙ぐみ ただ何とはなしに人の情の怨まるる。 その三味....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
」――老年の悲哀 団十郎の死 再演の春日局――家橘の改名――大森の一夜――歌舞伎凋落――団菊の歿後 日露戦争前後 左団次の衰老――新派劇全盛――「桐一葉」と「辻....
源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
をも好まなかったらしい。 かつては自分の相手方であった団菊左の諸名優も相次いで凋落し、後輩の若い俳優らが時を得顔に跋扈しているのを見ると、彼はその仲間入りをす....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
あったに無理はないが、しかもその我を以て旭日昇天の義ある日出処と称し、彼を目して凋落の義にも取れやすき日没処となした点においてまた少からぬ不愉快を感じたのであっ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
防寒の設備を欠くもの多し。しかれども、余の滞在当時は南風黄葉を吹き散じ、菊花多少凋落に傾けるを見る。しかして黄葉ありて紅葉なきは、降霜せざるためならん。 驟雨欲....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ほの黄色い燐の火でも燃えちろめきそうな空合であった。 樹といっては白い幹の凋落樹の白樺がただ一本うち湿っているきりであった。 狐は通路を隔てた両側の高い....
特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
て増殖して来た過去の事歴は、全国を通じてほぼ同様で、もと非人と言われた部落が漸次凋落し、住民次第に分散して、蹟を普通民中に没してしまったのが多いのに反して、もと....