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「凡才〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

凡才の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
無名作家の日記」より 著者:菊池寛
てはやされる事実を、平静に眺めていることができる。一人の天才が生れるために、百の凡才が苦しむことが必要だ。山野や桑田などが、持てはやされる陰には、俺一人ぐらいの....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ようとするんだから、奇才俊才、傑物は不可ん。そういうのは時々失敗を遣る。望む処は凡才で間違いの無いのが可いのだ。正々堂々の陣さ、信玄流です。小豆長光を翳して旗下....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
はいつも夢にみているのだけれども、この天才はひもじいと云う事にばかり気をとられて凡才に終りそうだ。 いったい、どこに行ったら平和に飯が食えるのだ。飢えていては....
水仙」より 著者:太宰治
自分の力が信じられぬ。そこに天才の煩悶と、深い祈りがあるのであろうが、僕は俗人の凡才だから、その辺のことは正確に説明できない。とにかく、殿様は、自分の腕前に絶対....
変な男」より 著者:豊島与志雄
育だからさ。」 そういう中村の眼を見返して、澄子はくすりと笑った。 「こういう凡才を相手だと、骨が折れますよ。」と中村は今井の方に言葉を向けた。 今井はぼん....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、世に生きとし生ける雑多な人間――迂、愚、鈍、痴、お天気、軽薄、付焼刃、いかなる凡才にせよ、何かの役に立たないという者はなく、何か一面の特性をもたないという者は....