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「処分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

処分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
めて妹さん方《がた》のしめしにもなるほどの奮発を頼みます……えゝと、財産のほうの処分はわたしと田中さんとで間違いなく固めるし、愛子さんと貞世さんのお世話は、五十....
或る女」より 著者:有島武郎
れなくなって、大急ぎで詮議《せんぎ》をした結果、倉地と船医の興録《こうろく》とが処分される事になったというのだ。 「田川の嬶《かかあ》のいたずらに決まっとる。ば....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
はして置かない、この村の巡査でまにあわなければ倶知安《くっちゃん》からでも頼んで処分するからそう思えともいった。仁右衛門は帳場に物をいわれると妙に向腹《むかっぱ....
小作人への告別」より 著者:有島武郎
ならぬ用事があったことですから悪しからず許してください。 私がこの農場を何とか処分するとのことは新聞にも出たから、諸君もどうすることかといろいろ考えておられた....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
んばかりの険しい一日の労働の結果は、わずか十数分の間でたわいもなく会社の人たちに処分されてしまうのだ。君が君の妹を女たちの群れの中から見つけ出して、忙しく目を見....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
父の顔を見い見い答えた。「このことは何にも聴いて下さんな、自分が苦しんで、自分が処分をつけるつもりですから」 「そうか」と、父は僕の何にも言わない決心を見て取っ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
レ、合掌 一、遺品等ノ処置ハ御面倒乍ラ左記親族或ハ知人ノ誰方カノ手ニテ然ルベク御処分相成度 神崎昌雄殿(英ノ実兄) 世田谷区世田谷一ノ一〇二七 小泉佑一....
骸骨館」より 著者:海野十三
った。終戦直後はみんなが生ける屍のように虚脱状態にあったので、ほんとうにうっかり処分されてしまったのかも知れなかった。とにかく今もその謎は解けないままに残されて....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
この重大な試運転中いつ呼んでも伝声管の向こうに出てこなかったではないか、普通なら処分するところだが、いまは飛行島の実力試験の最中だから大目にみてやる。早く持場へ....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
えるにも堪えません、一刻も早くこの人畜の行為に対する、御制裁を待ちます。即時に御処分のほどを願います。) 若旦那が、 (よろしいか。) とちと甘いほどな、こ....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
たので、私は借金といつしよに一番あとに残された。 翌年の夏には困つておでん屋を処分したが、あとにまだ借金が残つた。 かくて私はついにマイナスつきの無一物にな....
」より 著者:犬田卯
疑問をいだいて加入せず、主として町の銀行から融通したが、それが最近頻々として差押処分を食っているという話になった。 「銀行と来ては用捨はねえからな。借りにゆく時....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
いたかも知れなかったのである。 「家財道具みんな売り払ったばかりでなく、畑作まで処分して出かけたッち話だね。」 「でも、嫁さんは……昨日もいたようだが……」 「....
岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
において紙の統制、節約が行なわれているに、パルプの輸出国たるカナダにおいてはその処分に困ってこれを焚物にしているという話さえもきく。この際世界各国人の必要とする....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
、細君の方にも同情すべき気の毒な事情があった。とうとう最後が破縁となって、善後の処分をするために二葉亭は金を作らねばならなくなった。 その時分、文壇の機運はい....