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「凸面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

凸面の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
梓川の上流」より 著者:小島烏水
の大弁を、象嵌《ぞうがん》したようだ、圧すほど水はいよいよ静まりかえって爪ほどの凸面も立てない、山が厳格な沈黙を保てば、水も粛然として唇を結んでいる、千年も万年....
高山の雪」より 著者:小島烏水
《ひだ》の白い衣は、幾十回となく起伏を重ねて、凹面にはデリケートな影をよどませ、凸面には金粉のような日光を漂わせ、その全体は、単純一様に見えながら、部分の曲折、....
」より 著者:森鴎外
く途中に、清冽《せいれつ》な泉が湧《わ》き出ている。 水は井桁《いげた》の上に凸面《とつめん》をなして、盛り上げたようになって、余ったのは四方へ流れ落ちるので....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
るくらいだった。いつも三機|雁行の、その先登に立っていた司令機内のこの儂は、反射凸面鏡の中に写る僚機の、殺気だった戦闘ぶりを、ちょいちょい眺めては、すくなからず....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ことが出来たのです。ねえ田郷さん、円廊の扉際には、外面|艶消しの硝子で平面の弁と凸面の弁を交互にして作った、六弁形の壁灯がありましたっけね。実は、緋縅錣の方に向....
火星探険」より 著者:海野十三
にした。そのとき後方が見られりゃよかったのであるが何しろ大きな箱車のことであり、凸面鏡もついてないし、運転台からは後が見えなかった。 ところがそれから間もなく....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
い帆村に、なぜそんな器用なことができたであろうか。それはなんでもない。彼は小さな凸面鏡を手の中にもっていて、その鏡にうしろのトラ十のすることをうつし、すっかりみ....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
なのである。――認識主観という鏡の前には、実は、模写の実際的実践に際して、一つの凸面レンズがあるのである。之が対象たる現実実在を絞るのである。認識・模写・に於け....
冬の王」より 著者:森鴎外
らしい。 大きな望遠鏡が、高い台に据えて、海の方へ向けてある。後に聞けば、その凸面鏡は、エルリングが自分で磨ったのである。書棚の上には、地球儀が一つ置いてある....
日記」より 著者:宮本百合子
つ、相互に実によい焦点を結んで、一糸も乱さぬ輪廓で物象を写す。反射光線は、無色。凸面。 緻密で、確かで、チェスタートンには、無駄なお喋りが辛棒し切れない風があ....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
いた。その炭塊は他所から運ばれたものではないと見えて、すぐ傍らの炭壁の不規則な凹凸面には、いかにも落盤のように、炭塊を叩き落したらしい新らしい切口があり、路面に....
火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
て、しかも委曲に至っては、富士で謂うところの八百八谷の線から、おのずと発生する凹凸面の、複雑なる入り乱れのために、眼もあやになることを如何ともしがたい。 私た....