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出しっ放し
「出しっ放し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出しっ放しの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
して、文句をつけるとは全く、けしからぬのであった。 船長は、スタンバイの命令を
出しっ放して、サロンへはいって、そこで、水夫らを「とっちめ」てやろうと待ち構えた....
「浴槽の花嫁」より 著者:牧逸馬
って、壁を伝わって流れ落ちてくるので、大騒ぎになっていた。ブラドン夫人が湯の栓を
出しっ放しにして、浴槽から溢《あふ》れ出ているに相違ない。夫人に注意しようという....
「伸子」より 著者:宮本百合子
めの石、何かは見つかるまいかと焦立った彼の心が感じられた。日記を、彼女は机の上に
出しっ放して来た。それには素子に対し傾倒した自分の感情などが細かく書いてあるのだ....
「幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
は、自ら進んで絶望的に没していった。 翌朝、彼は離れの押入の中に、秋子の遺骨が
出しっ放しになってるのを見出した時、冷たい脂汗が額ににじんだ。 それが夜になる....
「決闘」より 著者:神西清
らかし、壁にはつねづね御使用遊ばすいろんなゴム細工が吊下っている、何だかの容器は
出しっ放し。……ねえ、夫の眼には何にも触れさせてはならないのでございますよ。妻た....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
ニャ はやく寝たらいいのにさ、ばあや。もう晩いのよ。 マリーナ サモワールがまだ
出しっ放しになっていますもの。おいそれと寝られも致しませんよ。 セレブリャコーフ....