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出し合い
「出し合い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出し合いの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おさん」より 著者:太宰治
で知合いのお方たちがたくさんございますので、そのうちの有力らしいお方たちと資本を
出し合い、あたらしく出版社を起して、二、三種類の本を出版した様子でした。けれども....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の方へ引き取って行きました。それから、あなた、生糸取引に関係のあったものが割前で
出し合いまして、二百両耳をそろえてそこへ持って来ましたよ。」 「あの安兵衛さんと....
「分配」より 著者:島崎藤村
つきができて、思う道へと踏み出そうとしていた。それには友だちの一人と十五円ずつも
出し合い、三十円ばかりの家を郊外のほうに借りて、自炊生活を始めたいと言い出した。....
「壊滅の序曲」より 著者:原民喜
するような声で呶鳴《どな》った。 ……そのうち、正三もここでは皆がみんな蛮声の
出し合いをしていることに気づいた。彼も首を振るい、自棄《やけ》くそに出来るかぎり....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
》か……」 この三人は、きまって飯時分になるとカルタをやる。そして、互に負けを
出し合い、停車場へ着くと物を買いこんで来て飯《めし》にするんだ。 ところでここ....
「ソヴェト・ロシアの素顔」より 著者:宮本百合子
橋もない。だけれども汽車の時間は切迫する。子供はどうしよう。そこで皆んなが智慧を
出し合い、その中に賢い子供がいて、一つの手段を発見する、例えばあそこに大きい板と....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
く音はポンポンと響く、そこでたまりかねたのであろう。お互いに肱《ひじ》で前へ押し
出し合いながら部屋の中へ入って来た。そして注がれた酒を黙って飲み、ごった煮と韮麺....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
を他人とともにすることであったかと思われる。亭主役のちゃんとある場合は勿論、各人
出し合いの飲立て講であっても、思う存分に飲んで酔わないと、この酒盛りの目的を達し....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
見えがあり、三日間でやめると手数料がいらない。三日をすぎると主人と本人とが半々の
出し合いで口入屋に手数料を払うのである。私のやり方もひとつは手数料節約の意味もあ....