出し惜しみ[語句情報] » 出し惜しみ

「出し惜しみ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出し惜しみの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
」 「いいですよ! そんな薄情ってものはねえんだ。なにもこの場に及んで、草香流の出し惜しみなんぞしなくたってもいいんだ。なんべん使ったってもべつに減るもんじゃね....
深夜の市長」より 著者:海野十三
そんなこととは夢にも気づかず、見せるといったものが、あまりに出て来ないので、僕が出し惜しみをしているように老人に誤解され一喝を喰いはしないか――と、それを心配し....
道標」より 著者:宮本百合子
いフロックコートの腕をあげて鼻髭を撫でながら伸子のいうことをきいていたが、まるで出し惜しみするように、ドイツ訛のきつい英語で、 「行進は劇場広場に集ると、けさの....
バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
に対してはどちらかというと批評家としての自身の才能を活かしていない、言いかえれば出し惜しみをしているのであるが、バルザックの文体を「彼の文章の中には生き生きとは....
スパーク」より 著者:寺田寅彦
が、科学の進歩を阻害するのもまた科学者自身である。学者を尊敬しない世人、研究費を出し惜しみする実業家、予算を通さない政府の官僚、そう云ったようなものがどれだけ多....
学位について」より 著者:寺田寅彦
をしようが詐偽をしようがそんなことは最初から誰も引受人はないのである。 学位の出し惜しみをする審査員といえども決して神様でない限り、その人の昔の学位論文が必ず....
博物誌」より 著者:岸田国士
なる。一定の時刻に、彼女の乳房はいっぱいになり、真四角になる。彼女はちっとも乳を出し惜しみしない――牛によっては出し惜しみをするやつがある――ゴムのような四つの....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
は、念をおした。 「髪型を変えて、お着換えするのね……一着で、よろしいの?」 「出し惜しみすることはない。あなたが百着もドレスをもっているとは、思っていませんよ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
かせかと二朱金の粒を撰り、 「それ、これは当座じゃ」 と宅助の手へ握らせたが、出し惜しみをした紙入れのほうから、チリンと、二、三枚小判が辷った。 「ほい」と宅....
こども風土記」より 著者:柳田国男
長をやく前後の少年の跋扈であった。道祖神の勧進と称して木竹|藁を集めあるき、少し出し惜しみをするとすぐに悪口をする。そういう悪太郎が仲間では、幅をきかしていた土....
料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
予算をさせられて、帰りには高いものを食べたことになっちまいます。漬けものなんかは出し惜しみせず、大きな鉢に盛って出して置いたらよさそうなもんですがね。なんでも、....