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「出仕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出仕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠義」より 著者:芥川竜之介
川幕府では、所謂《いわゆる》八朔《はっさく》の儀式を行う日に、修理は病後初めての出仕《しゅっし》をした。そうして、その序《ついで》に、当時|西丸《にしまる》にい....
若杉裁判長」より 著者:菊池寛
い。が、ドイツの学生が、若い時に血気に任せて盛んに決闘をやった傷痕が、官僚政府に出仕して意気地なしの老官吏に成り果てた後までも、彼らの老顔の皺の間に残っているよ....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
であったことは、新一郎の立場を有利にして、明治三年に彼は太政官に召されて、司法省出仕を命ぜられた。 成田頼母を斬った六人の同志のうち、小泉主膳は長州の藩兵に加....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
本が屋敷を持っていた。松村は相当に学問もあり、殊に蘭学が出来たので、外国掛の方へ出仕して、ちょっと羽振りの好い方であった。その妹のお道というのは、四年前に小石川....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
で絶滅されてしまったのだ。その最初のものは、宮廷詩文正朗読師の主キューダビイが、出仕しようとした朝だった。当時不貞の噂が高かった妻のアンが、送り出しの接吻をしよ....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
高い、その名も富田無敵という男の道場で、したためた。 晩飯は同じく四条、元室町出仕の吉岡憲法の道場、翌日の朝飯は百万遍、舎利無二斎の道場と洛中の道場を一つ余さ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
から訊かれても、自分の奇異な経験について物語ろうとしなかった。 しばらく館への出仕も止め家にばかり籠っていた。そうして時々例の紅巾を、窃り取り出して眺めてはわ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
倆ということだが、葉之助とは段違いだそうだ。そんな白痴なら白痴結構。是非明日より出仕をさせろ」 こう云われてはしかたがない。それに有難いご諚である。弓之進はお....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
迎えた時に、敦子さまの方でも我が折れたらしく、とうとう両親の勧めに任せて、幕府へ出仕している、ある歴々の武士の許へ嫁ぐことになりました。それは敦子さまがたしか二....
俊寛」より 著者:倉田百三
いるはずです。別れる時に三つだったから。乳母の六条の膝にのって、いつも院の御所に出仕する時と同じように、何もしらないで片言を言ってわしに話しかけていました。門の....
税所敦子孝養図」より 著者:上村松園
かえりみなかったのである。 のちに(明治八年)その才を惜しまれて、女史は宮中に出仕する身となり、掌侍に任じられ、夫や姑のなきあとは歌道ひとすじにその身を置いた....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
れがする。師直の力を見ろ。」 彼はその日の暮れるのを待って、将軍足利尊氏の館へ出仕した。不得要領の陣触れといい、先刻までも半病人の姿であった主人が俄かに出仕す....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
文字に見えるようである。 が、結局古川の斡旋で、古川部下の飜訳官として官報局に出仕したのが明治二十二年の夏であって、これから以後の数年は生活の保障に漸く安心し....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
四本の設備をする。二十日の暁に至って大松明の事、引続き竹ならし切の事、鳴鐘。午刻出仕して蓮華会を修する。すなわち竹伐修行の事で、法会、列讃、行道賛。伽陀畢って相....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
をさすったが、返報の機会は、マリイ・ホワアド夫人が、ある日、特別きれいに着飾って出仕したときに掴むことができた。夫人の着物は豊かな縁取りに飾られ、真珠と黄金を鏤....