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「出先〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出先の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妙な話」より 著者:芥川竜之介
店《かいそうてん》の看板に、赤帽の画《え》があるのを見たものだから、あいつはまた出先まで行かない内に、帰って来たと云う滑稽《こっけい》もあった。 しかしかれこ....
地中魔」より 著者:海野十三
ある有名な私立探偵|帆村荘六氏の探偵事務所だ。 少年探偵の三浦三吉は、今しも外出先から汗まみれになって帰って来たところだ。いきなり上衣とシャツとを脱ぎすてると....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
人形さんに対して敬意を表さなければならないことになるのです。旅行をする場合でも、出先で仕事をすると判っている時にはかならず相当の人形を鞄に入れて同道して行きます....
地獄の使者」より 著者:海野十三
てそのあとで、まずい舌打をしたと気がついて、帆村の顔をちらりと盗み見した。 「外出先から帰宅せられたあなたは、家政婦を呼び出して、コップへ水を一ぱい持って来るよ....
四次元漂流」より 著者:海野十三
したが、こうたびたび現われるようだと、あれは本当に幽霊かもしれんですなあ」 外出先から帰ってきた雪子の父親武平がさわぎの仲間に加わって、こんな感想をのべた。 ....
人造人間事件」より 著者:海野十三
て来たので、いま警察に保護してあります。ばあやは耳がきこえないのですが、夫人が外出先から帰ってきたので、お茶を持って上ってきたときに、夫人が入っていたこの部屋の....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
一 雪の夜路の、人影もない真白な中を、矢来の奥の男世帯へ出先から帰った目に、狭い二階の六畳敷、机の傍なる置炬燵に、肩まで入って待っていた....
鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
染吉は冬坡よりも二つ年上であるというのが第一の弱味である上に、競争の相手が自分の出先の清月亭の娘というのですから、商売上の弱味もあります。そんなわけで、どちらに....
有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
しい往来には人の足音も響かなかった。 今夜にかぎってお銀はひどく寂しい。もしや出先で我が子の上に何か変ったことでも出来たのではあるまいかと、取越し苦労に半時間....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
は言った。 今夜は江の島に泊って、あしたは足ついでに鎌倉見物の予定であったが、出先の災難に気をくさらせたお杉は、早く江戸へ帰りたいような気にもなった。自分と義....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
せんとしたるに過ぎず。素より今日のごとき国交際の関係あるに非ざれば、大抵のことは出先きの公使に一任し、本国政府においてはただ報告を聞くに止まりたるその趣は、彼の....
絹と紙の話と師弟の間柄の話」より 著者:上村松園
? とうっかりしてると先生の跫音と間違えさせられることがある程なのです。それは外出先きから帰って来られた塾の人の跫音だったのです。塾の先輩の誰彼となると、それこ....
久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
押込んであるのを発見して、それを買って来たのだ、ということでした。こういう調子で出先へ行っては何か買われるんだから、そればかりでも大変なものでしょう。 今度の....
鉄の処女」より 著者:大倉燁子
折柄とて、伯爵は不在であったそうだ。その後に、伯爵家執事の談として、 『奥様はお出先からお帰りになります時は、必ず前もってお電話を下さることになって居りました。....
情鬼」より 著者:大倉燁子
ったのではありませんか?」 「いいえ一緒ではございませんでした。そしてあの方が外出先から帰っていらしたのは夜分の十一時頃だったと思いますの。忘れもしませんが、あ....