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出入り口
「出入り口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出入り口の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
こと、はや眼前にありと、欣び勇んだ。が、彼はあわててはならぬと思った。 「して、
出入り口はここ一カ所か」と、きいた。敵に逃げられてはならぬと思ったからである。 ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うな小さい響きはまだ歇まなかった。 そのひびきを耳に澄ましながら、紋作はそっと
出入り口の障子をあけると、かなり広い楽屋のうちにたった一つ微かにともっている掛け....
「食魔」より 著者:岡本かの子
うさんに会ってかないからよろしくって、いっといて呉れ給え」 といって御用聞きの
出入り口から出て行った。 靴の裏と大地の堅さとの間に、さりさり砂ほこりが感じら....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
て、四回目には母艇ギンネコ号の探照灯をうけて胴中をきらきら輝かしながら、司令艇の
出入り口のうえに、こぶのようなものがすいついていた。あざやかな投錨ぶりだ。 そ....
「超人間X号」より 著者:海野十三
の秘密の最地階のことは外部には知られていないし、またこの最地階からそとへ出ていく
出入り口は、彼がしっかり錠《じょう》をおろし、その鍵《かぎ》はだれも気のつかない....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
そうしてそれらの人々の上を、行灯の微光が照らしていた。 低い天井、厳重な壁、
出入り口の戸はとざされていた。 これを見た葉之助は驚くよりも、恐怖せざるを得な....
「地球要塞」より 著者:海野十三
の形をした大きな潜水艦だと思ってもらえばいいのである。 クロクロ島の、階段上の
出入り口を閉めて、そのまま海底に沈降すると、その直下に、丁度クロクロ島が、そのま....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
一つ、次の最初の停車場へ着いた時、――下りるものはなかった――私の居た側の、
出入り口の窓へ、五ツ六ツ、土地のものらしい鄙めいた男女の顔が押累って室を覗いた。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の店へたずねて行った。菊村の店は四間半の間口で、一方の狭い抜け裏の左側に格子戸の
出入り口があった。奥行きの深い家で、奥の八畳が主人の居間らしく、その前の十坪ばか....
「猿ヶ京片耳伝説」より 著者:国枝史郎
くくたててあった。それで二十段もある階段が斜に上にかかって、その行き詰まりの所に
出入り口があり、そこに古びた長方形の行燈がかけてあった。それでこの十坪ぐらいしか....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
鉄格子をはめた窓ばかりが、わずかについているばかりであった。主屋に向いた方角に、
出入り口がついていた。土蔵づくりの建物なのである。燈火は
出入り口から射していた。....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
った。その部屋は四方厚い壁で、襖や障子は一本もなく、壁の四隅に扉を持った、四つの
出入り口が出来ていた。そうして四つのその口からは、四つの部屋へ行くことが出来た。....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
と盃を取った。
「さて何かを祝おうではないか」で、四辺へ眼を配った。正面に外への
出入り口があって、暖簾が夜風になびいていた。
「よろしい飲もう。暖簾のために」で....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
て竹縁朽ちたり。正面の上のかたは板羽目にて、上に祭壇を設け、注連を張れり。中央の
出入り口にはやぶれたる簾を垂れたり。下の方もおなじく板羽目。庭前の下のかたに丸太....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
り、鉄砲やこん棒をもって警戒にあたった。港の船着場、汽車の停車場、おもだった道の
出入り口。バードックの町を中心にして三〇キロの半径の円にはいる地域の町や村が、透....