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「出兵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

出兵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
「藩論が決った今、狂瀾を既倒にかえすは、非常手段に出るほかは、ござらぬ。明日の出兵を差し止める道は、今夜中に成田頼母を倒すよりほか、道はないと存ずるが、方々の....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
りについても、一定の規律はありませんでした。朝鮮に東学党の乱が起って、清国がまず出兵する、日本でも出兵して、二十七年六月十二日には第五師団の混成旅団が仁川に上陸....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
鮮よりの返答を待つが来ない。 天正十九年八月二十三日、ついに天下に唐入即ち明国出兵を発表した。 兵器船舶の整備を急がせると共に、黒田長政、小西行長、加藤清正....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
に、どんな用事かときゝ直した。 山崎は、敵意を持たれていると感じながら、日本の出兵に及んでいた陳長財の話に耳を奪われているものゝように、吸いこんだ煙を、そこに....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の風雲児と謳われた彼、あるいは堂上の公卿に建策しあるいは長州人士を説き今度の京都出兵も多くその人の計画に出たと言わるる彼、この尊攘の鼓吹者は自ら引き起こした戦闘....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
である。 こんな東北の形勢は尾州藩の活動を促して、旧江戸城の保護、関東方面への出兵などばかりでなく、越後口への進発ともなった。半蔵は名古屋まで行ってそれらの事....
」より 著者:島崎藤村
を捜出して来た。先祖が死際に子供へ遺した手紙、先代が写したらしい武器、馬具の図、出兵の用意を細く書いた書類、その他種々な古い残った物が出て来た。 三吉はその中....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
の号外ランプの光にてらし見つ。 「うう朝鮮か……東学党ますます猖獗……なに清国が出兵したと……。さあ大分おもしろくなッて来たぞ。これで我邦も出兵する――戦争にな....
シベリヤに近く」より 著者:里村欣三
彼の本隊も戦争という戦争には、まだ一度も出喰わしてはいなかった。そして彼は、この出兵にまつわる熾烈な敵がい心を、不思議にも感じられなかった。何者にか、必要もない....
関牧塲創業記事」より 著者:関寛
交うるの際に当ては、実に我等夫婦は大に恥ずる事あり、為めに我等夫婦は一身を苦めて出兵者及び負傷者の為めに尽すのみならず、家計の及ぶ限りを以て実行せり。然るに其後....
氷河」より 著者:黒島伝治
いつ弾丸の餌食になるか分らない危険な仕事は、すべて日本兵がやらせられている。共同出兵と云っている癖に、アメリカ兵は、たゞ町の兵営でペーチカに温まり、午後には若い....
今昔茶話」より 著者:国枝史郎
国軍を助ける意味で兵を出した時、その兵を後詰めという。 その後詰めの兵は、ただ出兵して、ぼんやりしているのではなく、同盟軍のA国兵が不利の時には、勿論合戦に加....
国境」より 著者:黒島伝治
喰わされたのはサヴエート同盟だった。彼は、昔から、こんな手段を使っていた。日本が出兵していたころ、御用商人に早変りして、内地なら三円の石油を一と鑵十二円で売りつ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
とぼと歩き出した。 こうしてアン巻き屋の男に連れていかれたのは、加藤清正が朝鮮出兵のときに建立したといわれる「蝋石の塔」の近くだった。彼の住んでいる家は最下級....
春の大方山」より 著者:木暮理太郎
ら二町|許西へ行って、甲府に通ずる広い道を北に向って進んだ。昔武田信玄が海道筋へ出兵する時に、屡軍押しをした道であろう。重く垂れていた雲は次第に雲切れがして青空....