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出座
「出座〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出座の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ている三人の旗本どもは、ずいぶんと人を食ったやつらじゃござんせんか。将軍さまがご
出座なさっているというのに、恐れげもなくおしりを向けて、さかんにちびりちびりと杯....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
合始めのお太鼓が今しドロドロドンと鳴り出しかけたときでした。 犬公方はすでにお
出座なさったあとで、そのお座席の左側は紀、尾、水、お三家の方々を筆頭に、雲州松平....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
いたが、やがてのことにお廊下をこちらへ、高々と呼び立てた声があがりました。 「御
出座!」 右と左と、豊後、主水之介、ふたりの姿がはッと平伏したのと一緒に、ちょ....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
坐らせられると、間もなくシイーという制止の声と共に、刀持のお小姓が随いて、奉行が
出座になりました。 二十七 白洲をずうッと見渡されますと、目安....
「堺事件」より 著者:森鴎外
あるものは、その実父、実子も巳の刻半に出頭すべしと云うのである。南会所では目附の
出座があって、下横目が三箇条の達しをした。扶持切米召し放され、渡川限西へ流罪仰せ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
大臣が新夫婦の居間のほうへ行って、もう夜がふけてしまったからと女房に言い、宮の御
出座を促すのであったが、宮は六の君からお離れになりがたいふうで渋っておいでになっ....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
吟味、やがてシッ/\という警蹕の声が聞えますと、正面に石川土佐守|肩衣を着けて御
出座、その後にお刀を捧げて居りますのはお小姓でございます。少しく下って公用人が麻....
「最後の一句」より 著者:森鴎外
光景を呈している。書院には両奉行が列座する。奥まった所には別席を設けて、表向きの
出座ではないが、城代が取り調べの模様をよそながら見に来ている。縁側には取り調べを....
「三国志」より 著者:吉川英治
は私席である。朝議を議するならば、なぜ帝の玉座の前で、なお多くの重臣や、太后のご
出座をも仰いでせんか」 「えいっ、やかましいっ。私席で嫌なら、汝よりまず去れ」 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
いた。 (面目なくて会わせる顔もありません)といわぬばかりな姿である。 曹操は
出座して、それを見ると苦笑した。 「あれを解いてやれ」と、左右の者へ顎でいいつけ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
にも、このお叱りである。倉皇として、彼は退きさがって行った。 「では、あちらへ、
出座といたそうか」 両探題は、そのあと、廊を渡って、庁内三ヵ所にある白洲の一つ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
上ノ堂の行宮は、ご寝所も、常の陣座の間も、まことに手ぜまな所だったが、そこへ御
出座あるやいな、尊良、宗良の二皇子へたいして、 「昨夜は、奇異な夢を見たわえ。…....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
誉らしいわ」 そこへ直義が迎えに来た。 城中の広間に、はや一同が顔をそろえ、
出座をお待ちしているというのである。この日、さいごの評議をすまし、そしてこよい、....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
……」 信長は床几にも着かずややしばし凝然とそれを見ていた。 「太兵衛。……ご
出座か」 戸板の上から小声で官兵衛がたずねた。まわりの者が一斉に平伏したので察....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
やがて日も暮れ頃に、御用人が出て来て、越前守様には、腹痛のため、ついに今日は、御
出座がなり難い。明日は早朝よりお調べがあろう故、まず今日のところは、引き取ってよ....