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出来る
「出来る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出来るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
飛べと言って、誰でも背中へ乗ってさえすれば百里でも千里でも、空を飛んで行くことが
出来る。明日《あした》はまた己の弟が、何かお前に礼をするだろう。」と言って、前の....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
長唄《ながうた》も柳橋《やなぎばし》では指折りだそうだ。そのほか発句《ほっく》も
出来るというし、千蔭流《ちかげりゅう》とかの仮名《かな》も上手だという。それも皆....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
しても、その時にはもう私も、いつか子爵の懐古的な詠歎《えいたん》に釣りこまれて、
出来るなら今にも子爵と二人で、過去の霧の中に隠れている「一等|煉瓦《レンガ》」の....
「彼」より 著者:芥川竜之介
を帯びたものに違いなかった。が、僕はこの病室にたった一人している彼のことを考え、
出来るだけ陽気に返事をした。
「動いているね。何をくよくよ海べの棕櫚はさ。……」....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
然短い笑い声を洩らし、日本語でこう僕に話しかけた。
「僕はもうきちりと坐ることが
出来るよ。けれどもズボンがイタマシイですね。」
四
僕が最....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
向うが生身《いきみ》の人なら、語《ことば》をかけるとか、眼で心意気を知らせるとか
出来るんですが、そんな事をしたって、写真じゃね。」おまけに活動写真なんだ。肌身は....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
、慎太郎の顔へ眼を注いだ。
「今はとても動かせないです。まず差当《さしあた》りは
出来る限り、腹を温める一方ですな。それでも痛みが強いようなら、戸沢さんにお願いし....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
「御安心なさい。病もたいていわかっています。お子さんの命は預りました。とにかく
出来るだけのことはして見ましょう。もしまた人力に及ばなければ、……」
女は穏《....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
・ミスタア・ヘンリイ・バレット・アアント・ユウ?」
半三郎はびっくりした。が、
出来るだけ悠然《ゆうぜん》と北京官話《ペキンかんわ》の返事をした。「我はこれ日本....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
いうことなんだ。それさえちゃんとわかっていれば、我々商人は忽ちの内に、大金儲けが
出来るからね」 「じゃ明日いらっしゃい。それまでに占って置いて上げますから」 「....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
てほんとうの批評家になれるのだ。江口の批評家としての強味は、この微妙な関係を直覚
出来る点に存していると思う。これは何でもない事のようだが、存外今の批評家に欠乏し....
「墓」より 著者:秋田滋
取っておけば、同じような輪廓をもち、同じような色彩をした像を幾つとなく造ることは
出来るでありましょう。しかしながら、あの体あの顔は、もう二度と再びこの地上に現わ....
「初雪」より 著者:秋田滋
らね。お前だって、もっと丈夫になれるのさ。こんな片田舎のことだ、巴里ッ児の真似は
出来るもんでもない、私たちは燠でまア辛抱しなけれアなるまいよ。それにもう、そう云....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ける。諸君がロンドンに行かるる機会があったら、これらの遺物を実際に見らるることも
出来る。 第三に、貴ぶべき示唆を受けることは出来ない。あたかも雲に聳ゆる高塔を....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
、どこから来たのか、とんと見当がつかぬその生命の一片は、思いのままに滅ぼすことが
出来るのだ。滅ぼせば、何も無くなってしまう。完全に無くなってしまうのだ。腐ってし....