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出来上り
「出来上り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出来上りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
は猶説明して「己は直ぐにも披露し度いけれど、当人の望みに由り、愈々幽霊塔の修繕が
出来上り己が引き移って転居祝いの宴会を開く時に、一緒に養女の披露をする。夫まで秀....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
の温室でね――。土曜日の晩方に行けば、貴方達にだって売ってくれますよ。……さあ、
出来上りました。六十銭頂きます。ヘイ」 と、そこで助役はすまし込んで花環を受取....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
、火星魚人と話のできる機械ですって。それはすばらしいなあ。いつになったら、それは
出来上りますか」 「早くても一週間はかかるだろうね」 「もっと早く出来るといいん....
「海底都市」より 著者:海野十三
らいで出来るでしょう。また海の水をせきとめる大防波堤《だいぼうはてい》も、らくに
出来上ります。昔のエンジンの出す力を、かりに蟻《あり》一匹の力にたとえると、今ど....
「一坪館」より 著者:海野十三
一の心境はどうなんだろう。 暁の街道 銀座の表通りの復興|店舗もすっかり
出来上り、りっぱになったので、昔のように表通りのどこからでも、源一の店が見えると....
「異国食餌抄」より 著者:岡本かの子
は上等のバタでフライにしてトマトケチャップをかけて食べる。上等のバタを使うので、
出来上りがねっとりと揚げた方があっさりしていてよくはないだろうか。 蛙や蝸牛な....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
ころへ行きました。そこは緑の島の仕事場なのです。然も、私が依頼した作曲家の仕事の
出来上りの日で、緑の島も、作曲家も居るのです。私は、緑の島と視線をあわせ、一言二....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
ず兵隊になって、ラッパ吹きや、太鼓打ちまでそろっていました。こうして一隊すっかり
出来上りました。 イワンは面白がって笑いながら、 「こりゃ面白い。立派だ。娘っ....
「アラビヤンナイト」より 著者:菊池寛
みんなやるから使うように、とおっしゃいました。それを、使いはたしても、なおまどは
出来上りませんでした。 それで、アラジンは、かかりの人たちに仕事をやめさせて、....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
。江戸の開城その事|甚だ奇にして当局者の心事は解すべからずといえども、兎に角その
出来上りたる結果を見れば大成功と認めざるを得ず。およそ古今の革命には必ず非常の惨....
「少年の食物」より 著者:木村荘八
、私の兄の友人が、更によく軍艦をこしらえることを知っていて、殊にナンブセーカンは
出来上りの木の船へペンキを買って来て塗った。一体此のセーカンが然しありようは大の....
「寛政時代の娘納涼風俗」より 著者:上村松園
ば先ずそうかも知れません。〈月蝕の宵〉は九月に入ってかかりまして出品間際にやっと
出来上りましたばかりで篤と見ている間もないくらいでありました。....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
く煮ないとチベット人の言いますには毒だと申しますからよく煮るのです。そうしてよく
出来上りました茶〔湯〕の中にバタと塩とを入れてそれから実は摩擦すればよいのですが....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
げて来て私は小頸だけぶるぶると慄わした。大きく身体を慄わすのは、何か意外なことが
出来上りそうで怖しかった。それで唇をじっと噛んで我慢しながら先を読んだ。人々は、....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
れほど物質的なものに眼を着けられた学者です。ところが、わが国の物質文化もひとまず
出来上り、一般が物質文化を謳歌する様子が見えて来ると、諭吉先生は、今度は超人間的....