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出来栄え
「出来栄え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出来栄えの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
。
彼は寺から帰る途中、藤田大佐と一しょになった。すると大佐は彼の作った弔辞の
出来栄えを賞讃した上、「急焉《きゅうえん》玉砕《ぎょくさい》す」と云う言葉はいか....
「三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
いと皆が高をくくっているので、今川氏の盛衰を思うよりも、畔《あぜ》に植えた枝豆の
出来栄えを気にしていた。その田の中には幅半間ぐらいの道がある。道に沿うて小さい溝....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
いた。しかも、それは洗練された技巧と、気の利いた構想において、まったく水際立った
出来栄えを示している。そして、二人とも文芸部の委員であった。山野が「文芸部の委員....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
う大天才だ。見給え、どうだい、あの熱情とうるおいとは……。今日はことに素晴らしい
出来栄えだ」 「僕も全く同感だ。どこからあの熱情が出てくるんだろう。ちょっと真似....
「故郷を想う」より 著者:金史良
ている今日は又奇しくも母が愈々掘り返しをはじめましたと云って来た。それがどれ位の
出来栄えか、今度帰ったら殊更私も仰々しくそれをほめそやさねばなるまいと考えたりす....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
も立っても居られないで、待っているだろう。――だが、森本は一体今日のこの素晴しい
出来栄えを、どういう風に、どこから話したらいゝか分らなかった。お君も同じだった。....
「雷」より 著者:海野十三
ろした筈の松吉が、浮かぬ顔で、彼を呼び止めた。 「なんだ、松さん。……素晴らしい
出来栄えじゃないか」 「ねえ旦那。儂は今度は、なんだか自暴に気持が悪くて仕方がな....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ルから『三閑話』の中の一つである聖ジュリアンの物語を選んで翻訳した。翻訳は見事な
出来栄えである。鶴見は鴎外の許多の翻訳中でその物語をこの上なく愛誦している。聖ジ....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
らく甚五郎から高い画料を受取ったのであろう。絵はとどこおりなく描きあがって、その
出来栄えのいいのに甚五郎はいよいよ満足した。約束の二十両は四郎兵衛の手を経てお安....
「道なき道」より 著者:織田作之助
って、それを寿子に与えることにして、主催者側はやっと満足した。それほどの素晴しい
出来栄えだったのである。 審査に立ち合ったクロイツァーは、 「自分は十三歳のエ....
「愚かな男の話」より 著者:岡本かの子
というので拝見に出かけた。普請は上出来で、何処も彼処も感心した中に特に壁の塗りの
出来栄えが目に止まった。そこで男は知人に其の塗り方を訊いてみた。知人が言うには、....
「「草紙洗」を描いて」より 著者:上村松園
う工合で、母子競争で制作に励んだわけでした。 松篁もなかなか熱心でしたが、さて
出来栄えはどんなものですか――....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
していたのである。どの役々も嵌り役で、もとより悪かろうはずはなかったが、それらの
出来栄えよりも、長くわたしの記憶に残っているのは、「雪月花」の浄瑠璃であった。雪....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
ある時のこと、御用係某は、殿下御染筆の数々のうち取り分け法隆寺に御下賜のものの御
出来栄えが、一段に御見事に拝される旨を言上した。すると、殿下は言下に「書はその時....
「三州仕立て小蕪汁」より 著者:北大路魯山人
しまっているかということなのである。殺してしまっては、意義を失うのであって、いい
出来栄えは得られない。反対に、いい
出来栄えのものは、味噌を生かしている場合なので....