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出花
「出花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出花の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
私《わし》が通り掛って助けたが、何処までもお前さんが喧《やか》ましく云えば、水の
出花の若い両人《ふたり》、復《ま》た駈出して身を投げるかも計られないから、何《ど....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
編の主人公――すなわち『むっつり右門』です。本年とってようやく二十六歳という水の
出花で、まだ駆けだしの同心でこそあったが、親代々の同心でしたから、微禄《びろく》....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
。おかめやお多福やとうのたった女なら相手にするこっちゃねえんだが、八人ともに水の
出花で、みなそれぞれ相当に値が踏めるんでね、よけい気がもめるんだ。よけいね、よけ....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
て聞く事さえあった。けれどもその頃は自分がまた思い返して、位置の運動を始め出した
出花《でばな》なので、自然その方にばかり頭を専領される日が多いため、これより以上....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
て、川が見えなくなったから分別を変えたよ。」 そこへ友染がちらちら来る。 「お
出花を、早く、」 「はあ、」 「熱くするんだよ。」 「これ、小児ばっかり使わない....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
太った女中が、茶具を持って上がってきた。茶代の礼をいうて叮嚀にお辞儀をする。 「
出花を入れ替えてまいりました、さあどうぞ……」 「あ、今おりて湖水のまわりを廻っ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
えた主人であっても、目の前でうらやましがらせを聞かされちゃ、お菩薩さまとて番茶の
出花だからな、ついふらふらと、やきもちねたみじるこに身をこんがりこがして、何か小....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
帯の間へ挟んで、時節を待ち、真実なおいさと夫婦になろうと思うも道理、二十三の水の
出花であります。お話変って、十二月五日の日暮方、江戸屋の清次が重二郎の居ります裏....
「縮図」より 著者:徳田秋声
をして、お神に言われておひけになったかならぬに、もう風呂へ飛びこみ、部屋へ帰って
出花でも呑むと、すぐ帰るのであった。もちろん家には最近迎えたばかりの新妻はあり、....
「足迹」より 著者:徳田秋声
屋もちっと見ておおきなさいまし。」内儀さんも言った。 お庄は店頭へ出してくれた
出花も飲まずにまた俥に乗った。 家へ帰ると、叔父はもう着いていた。奥の四畳半で....
「人間腸詰」より 著者:夢野久作
女の子が、揃って台湾|選り抜きの別嬪ばかりなんで、年はみんな十七か八ぐれえの水の
出花ってえ奴でしたが、最初っからの固いお布告で、そんな女たちに指一本でも指したら....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
鯛は無とも玉味噌の豆腐汁、心|協う同志安らかに団坐して食う甘さ、或は山茶も一時の
出花に、長き夜の徒然を慰めて囲い栗の、皮|剥てやる一顆のなさけ、嬉気に賞翫しなが....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
そうとも、几帳の中で」 「百歳過ぎたお婆とな」 「どう致しまして、十七、八、水の
出花のお娘ごとよ」 「アッハハハ、違えねえ」 彼らは小声で笑い合い、ひとしきり....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
えのある濁《だ》み声で、 「合点長屋の親分でげすかえ。ま、ちょっくら上って一杯|
出花《でばな》を啜っていらっしゃい。」 とでも言い出しそうに思われた。それが一....
「なりひら小僧」より 著者:山中貞雄
「年齢は?」 易者がニヤッと笑って、 T「十八」 トホッと左膳、 T「番茶も
出花か」 易者が、 T「名前はキミエ」 「ヘッ」と左膳が、 T「その君江さん....