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出這入り
「出這入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出這入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
せんよ。だが、年寄りの身になると、若い人がなんとなく懐かしい。わたくしのところへ
出這入りする人で、若い方《かた》はあなただけですからね。伜はもう四十で、ときどき....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
き取るほどの力もないので、相談ずくで徳蔵の家《うち》へ転げ込ませて、自分もそこへ
出這入りしていたんですが、よほど上手に逢い曳きをやっていたとみえて、亭主は勿論、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
で、彼は馬道へ又急いで行った。そこに住んでいる子分の庄太を呼んで、上州屋のお丸の
出這入りをよく見張っていろと云い付けて帰った。 「親分、しようがねえ。お丸の奴は....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
る隣り町の三吉さんのところへ一緒に相談に行ったんですが、隣りは空店ですし、路地を
出這入りする時にも好い塩梅に誰にも見付からなかったんです。それから三吉さんがいろ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
で源次に訊いた。 「あれは町内の経師職の伜で、弥三郎というんです」 「師匠の家へ
出這入りすることはねえか」 「去年までは毎晩稽古に行っていたんですが、若い師匠が....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えたもんですよ」 「むむ」と、半七は又かんがえた。「そのほかに何か浪人らしい者の
出這入りする様子はねえか」 「それは聞きませんでした」 「行者の家には、当人のほ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
る。あの津の国屋の娘はおめえの弟子だというじゃあねえか。師匠も津の国屋へときどき
出這入りすることもあるんだろう」 「はあ。時々には……」と、文字春はうなずいた。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
三 「尼さんには用のねえ商売だが、男か女の髪結いで、ここの家へ心安く
出這入りをする者がありますかえ」と、半七は訊いた。 伊助は小間物屋であるだけに....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
か、それはちっとも知らないとお千代は云った。 それにしても、そんな怪しい人間が
出這入りするのを、近所で気が付かない筈はないと半七は思った。その詮議に対して、お....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、女の方はまだ十八、親子ほども年が違う上に、商売が宗匠ですから若い弟子たちも毎日
出這入りする。お葉が浮わついた奴で誰にも彼にも色目をつかうのですから、どうもこれ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
さがしてみると、東の古い階段の下に、粟粒ほどの小さい穴があって、その穴から守宮が
出這入りしているのを発見した。士はすぐに幾人の人夫を雇って、その穴をほり返すと、....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
に落ちついた居心地のいい家でした。老主人夫婦も若主人夫婦も正直な好人物で、親切に
出這入りの世話をしてくれましたが……。」 言いかけて、博士は表に耳を傾けた。 ....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
は町内に住む文字友という常磐津の師匠で、道楽者の弥三郎はふだんからこの師匠の家へ
出這入りしている。文字友は弥三郎より二つ三つ年上の廿五六で、女のくせに大酒飲みと....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
うこうと言うわけにはいかない性質のものですが、その方を付けて置かないとお春の家へ
出這入りが仕にくいことになります。ことに七月の盆前にさしかかっているので、お春の....
「勘平の死」より 著者:岡本綺堂
なく和泉屋の方へ渡してしまいました。 半七 そうして、おまえさんは其後も和泉屋へ
出這入りをしていなすったのかえ。 文字清 こういう親があると知れては、世間の手前....