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出門
「出門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出門の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
生帖に記《しる》して行く。しばらくして出来上ったようだ。始めから読み直して見る。
出門多所思。春風吹吾衣。芳草生車轍。廃道入霞微。停※而矚目。万象帯晴暉。聴黄鳥宛....
「斗南先生」より 著者:中島敦
は二年前に四歳で死んだ。それを大変悲しんだ伯父はその時こんな詩を作った。 毎我
出門挽吾衣 翁々此去復何時 今日睦児
出門去 千年万年終不帰 睦子とはその妹の....
「堺事件」より 著者:森鴎外
らせた。 十八日には、長尾太郎兵衛を以て、両歩兵隊長に勤事控を命じ、配下一同の
出門を禁ぜられた。両隊長はこの事件の責を自分達二人で負って、自分達の命令を奉じて....
「源氏物語」より 著者:紫式部
も皆お行列の見物に出た。六条院からも夫人がたが車で拝見に行った。帝は午前六時に御
出門になって、朱雀大路から五条通りを西へ折れてお進みになった。道路は見物車でうず....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
とにかくそうして私は印刷局通いをしたが、その最初の日のことであった。『オイオイ、
出門の空車は必ず我々の検査を受ける規則になっている、無断の通行はならんよ』そう言....
「孔子」より 著者:和辻哲郎
て行くほかはない。そうやって考証を進めて行くと、釈迦が王子であったということも、
出門遊観の際に生老病死を覚ったということも、父王が王子の出家を恐れて妓女を付して....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ど知ろうよしもなく、ただ、ゆうべ、いぶかしい一輛の女房車に、上達部などが車副して
出門された、という一事だけを、くり返すばかりだった。 「さてこそ」 「何か、証で....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
のそばへも馬が曳きよせられた。高氏のは、螺鈿の鞍に朱総かざりをした黒駒だったが、
出門まぎわに荒れ狂ってひどく郎党たちの手をやかせた。そのあいだも、高氏は駒の背か....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
近くの農家にでも預け置いてあったものか、たちまち、小姓具足を身に着け直し、殿が御
出門となるやいな、ああしておあとについて来たものにござりまする。お目ざわりなれば....