出鱈目[語句情報] »
出鱈目
「出鱈目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
出鱈目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書」より 著者:生田春月
個の人間であるを要しません、ただ綺麗な言葉をたくさん知っていて、それをいい加減に
出鱈目に並べさえすればいいんです。それでいて詩人の本当の人間らしい叫びを説明だな....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
それに比べて東西両域にわたり、激闘の程度も比較にならぬ程ひどい。故に前記の数字は
出鱈目で、多分百二十万か百三十万はいかれているのだろう。来れ来れ。いくらでもやっ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
結果は、杉の角材であるという以外の化物ではなさそうであった。 「貴様のいうことは
出鱈目《でたらめ》だ」 目賀野は再び激昂《げきこう》に顔を赭《あか》くし始めた....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
「この先まで帰るんだが、ちょっと腰が痛くなって一休みしているんだ」 と、貫一は
出鱈目をいった。 「そうですかい。この辺は物騒ですから、気をおつけなさい」 「お....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
にしている大きな青竜刀――これが、今この棒を叩き斬ったのです」 「おい君。そんな
出鱈目をいっても、誰も信用しないよ」 長老陳程が、憎まれ口をきいた。 「
出鱈目....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
って仕方のなかったことを、白木に訊ねたのであった。 「メントール侯と音叉の話は、
出鱈目なんだろうね」 「
出鱈目などとは、とんでもない。それに、あの金髪娘たちが、....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
れたが、その中に気軽な冗談とか、洒落とか、野鄙な文句とか、頓珍漢な理窟とか、嘘や
出鱈目とかは、私の知れる限りに於て、全然痕跡もなく、何れも皆真面目な教訓、又は忠....
「寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
主にした事がありました。ところで有難い事に、淡島堂に参詣の方は、この坊主がお経を
出鱈目によむのを御存知なく、椿岳さんになってから、お経も沢山|誦んで下さるし、御....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
」 阿Qは黙っていた。 趙太爺は見れば見るほど癪に障って二三歩前に押し出し「
出鱈目もいい加減にしろ。お前のような奴が一家にあるわけがない。お前の姓は趙という....
「狂人日記」より 著者:井上紅梅
ち帰って一読してみると、病気は迫害狂の類で、話がすこぶるこんがらがり、筋が通らず
出鱈目が多い。日附は書いてないが墨色も書体も一様でないところを見ると、一|時に書....
「風波」より 著者:井上紅梅
これはまた妙なことを聞くもんだね、八一ねえさん、わたしはどう考えてみても、こんな
出鱈目を言われる覚えはありません。あの時わたしは三日の間泣きとおしてこの六斤の餓....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
不穿鑿なる史実を伝えて毫も怪しまない時代であるから、ましてや稗官野乗がいい加減な
出鱈目を列べるのも少しも不思議はない。馬琴自身が決して歴史の参考書として小説を作....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ンツツトン、 不孝ものだが相談ずくで、 酒になりなよ江戸の水。 なんて
出鱈目に怒鳴るんですって、――コリャコリャと囃してね、やがて高鼾、勿論|唯一人。....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
なると仮名遣いから手爾於波、漢字の正訛、熟語の撰択、若い文人が好い加減に創作した
出鱈目の造語の詮索から句読の末までを一々精究して際限なく気にしていた。 二葉亭....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
込の凄まじいのと態度の物々しいのとに呑まれて、聴かされたものは大抵|巧いもんだと
出鱈目を感服したので、とうとう椿岳は琵琶の名人という事になった。椿岳は諸芸に通じ....