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分かつ
「分かつ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分かつの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
まずなるべく敵に損害を与えつつ、わが兵力を愛惜し、機を見て決戦を行なうとの二種に
分かつを得べし。 二 しかして両者いずれによるべきやは、将帥及び軍隊の特性と当時....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
一カ寺に属する人の数およそ一千四人の割合なり。 国教宗にては僧侶の階級を三等に
分かつ。教正、訓導、試補これなり。教正は訓導を監督指令するの権を有す、訓導は一カ....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
れに応ずるに至れり。されど、なお熟練の足らざる故にや、いまだ明らかに五|音をいい
分かつことあたわず、ただ、問いを発する人があらかじめ方法を定めおける応答の方法に....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
物館、礼拝堂等を外部より一覧して、レストランに入り午餐を喫し、閑談数十分にて手を
分かつ。聞くところによれば、南アフリカの日本人排拒は豪州よりもはなはだしく、労働....
「迷信解」より 著者:井上円了
かにその原因、事情を究めたださざるために妖怪となるのであるが、この方は仮怪と判然
分かつことの難い場合もある。ただ、大体の上につきて二者の区別を立てておく。世間に....
「妖怪学」より 著者:井上円了
の賢愚、時代によりて同じからざるによる。これを要するに、その説明の順序、三時代に
分かつことを得べし。 まず、第一時代にては、人知いまだ無形の心を考うるに至らず....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
に集合、会注するより起こるをもって、仮に脳中の心力の全量を百と定めてこれを五分に
分かつに、各部二十の力を有するを平常のときとす。しかれども、その時々刻々の事情に....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に川越を立って三月の朔日《ついたち》に花川戸へ着いたお葉は、すぐに次郎兵衛と手を
分かつことを好まなかった。自分の家は眼の先きにあると云って、ひと先ず彼を我が家に....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
る者ほとんどこれなきを常とす。政論の部類は泰西の学者その傾向につきてこれを四種に
分かつ。すなわちラジカリズム〔急進論派〕、リベラリズム〔進歩論派〕、コンセルワチ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
出るがよい、おれは本職の能役者へ帰ると、こういって親友の平手造酒と、黒門町で手を
分かつと、麹町のやしきへ戻ろうと、彼はここまで来たのであった。その時やにわにうし....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
である。 われらの生命は情意からばかりはできていない。生命は知情意を統一したる
分かつべからざる有機的全体である。われらの情意が芸術のはなやかな国に、情緒生活の....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ういうときにあいさつを返すくらいの余裕だけなとあったならば、てがらの半分くらいは
分かつにやぶさかならざる右門でしたが、なにをこの駆けだしが、というような憎悪《ぞ....
「水と骨」より 著者:佐藤垢石
気圧と、地質の関係ではないかと思われる。日本の脊髄を東北へ貫いて、地勢を裏と表に
分かつ山脈へは、毎年深い雪が積もることは誰でも知っている。そして、魚野川と利根川....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
うことを伝え聞く空気の中にあって、ただただ半蔵は村の人たちと共に戦時らしい心配を
分かつのほかはなかった。 戦報も次第に漠として来ている。半蔵が西から受け取る最....
「電車の混雑について」より 著者:寺田寅彦
じるための標準は数理や科学からは求められない。 昔は、人に道を譲り、人と利福を
分かつという事が美徳の一つに数えられた。今ではそれはどうだかわかりかねる。しかし....