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分け取り
「分け取り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分け取りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
へどん/\追いやられるだろう。 しかし、プロレタリアートは、泥棒どもが縄張りを
分け取りにするような喧嘩に、みす/\喧嘩場へ追いやられて、お互いに、――たとえば....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ある。また蛮族中、死刑囚の肉を生前に売却し、または行刑後公衆が勝手次第にその肉を
分け取りすることを許すが如き習俗の行われているということも、しばしば聞くところで....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
ことを階級的意識の低い、農民のあるものは、本質を全く反対に考えていた。土地を皆に
分け取りにして、取った土地で稼げば稼いだだけ自分の身上を肥やしてゆけるようになる....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
を背負い出しもしたし、金も貰った。特に将校階級がトラックを使ってまで、軍の物資を
分け取りしたことは輿論を激しく刺戟して、当時陸軍大臣が人民に謝罪をしたほどであっ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ぶしたところではじまらねえ、御持参の分捕物でかんべんしてやれ、さあこの金銀米穀を
分け取りだと、それから分前という話になるてえと、みっともねえ話さ、青嵐の親分が見....
「鎮西八郎」より 著者:楠山正雄
う九州に渡りました。その時分九州のうちには、たくさんの大名があって、めいめい国を
分け取りにしていました。そしてそのてんでんの国にいかめしいお城をかまえて、少しで....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
ぜおじゃんなんだい、ええセリョージャ?」 「だってさ、これで何もかも洗いざらい、
分け取りってことになるんでしょう。その挙句に残ったなけなしの物じゃ、さっぱり主人....
「三国志」より 著者:吉川英治
等に?」 孫策は、眦をあげて、 「汝らの如き軽輩が、われわれと同格の気で、国を
分け取りにせんなどとは、身の程を知らぬも甚だしい。帰れッ」と、罵った。 和睦不....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ばかり、その談合に、沸きかえっていたのであった。 つまるところ、上下一体、天下
分け取りの分け前に、ひとしく気が立っていたのでもあるが、しかし、 高氏 道誉....