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「分け目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

分け目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
の流れに泛んだ、葵を目掛けて、丁と飛ばした石田が三成、千成瓢箪押し立てりゃ、天下分け目の大いくさ、月は東に日は西に、沈めまいとて買うて出る、価は六文銭の旗印、真....
縮図」より 著者:徳田秋声
「ああ、そうですか。初めまして、僕はこういう海賊みたいな乱暴ものです。」 彼は分け目もわからぬ蓬々した髪を被り、顔も手も赤銅色に南洋の日に焦け、開襟シャツにざ....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
、大体右に述べたような成行であるが、明治二十三年における商法延期戦は、言わば天下分け目の関ヶ原役であって、これに次いで当然起るべくして起った二十五年の民法商法延....
十二支考」より 著者:南方熊楠
れてその屍の埋葬を頼み、礼として骸中の玉を与えた由、馬琴が筆しある。何に致せ天下分け目の大戦さえ鮓答で決せらると信ぜられ、一二〇二年ナイマン部等の大聯合軍が成吉....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
る手際などとは格別の沙汰で、しかもその場末より高くない。 お職人が念のために、分け目を熟と瞻ると、奴、いや、少年の助手が、肩から足の上まで刷毛を掛ける。「お麁....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
利大膳大夫が来て、明日にも関ヶ原で戦《いくさ》がはじまる、垂井の宿はその昔、天下分け目の関ヶ原の時にあわされたと同様な運命に落ちて焦土となる――というようなこと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
洋式の蓮生坊《れんしょうぼう》かな」 甚三郎は静かに、艶《つや》やかな髪の毛の分け目を額際《ひたいぎわ》から左へ撫でました。 「でも髷《まげ》を切り落す時は、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら、忠作は大急ぎで行って見ると、一人の女中が桝《ます》を膝の下に組みしいて、天下分け目のような騒ぎをしているところです。桝落しをこしらえて鼠を伏せるには伏せたが....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
見ると、見ると聞くとは大きな違い、ドコにそんな大親分がいらっしゃるか、ドコに天下分け目のトバが御開帳になっているか、てんで烟《けむり》も見えやしません。もしやこ....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
手をつけずに神サマに捧呈しなければならない。 その呉清源がこのたび本因坊と天下分け目の決戦をするというのでジコーサマが一族全員ひきつれて応援に上京したというの....
地方の青年についての報告」より 著者:中井正一
あり、一つの村で勝ったり、一つの村で敗れたりしているのである。 農村では勝敗の分け目は、バクチを打つ青年のパーセンテージで定まるのである。今日読書会に出た青年....
殺人迷路」より 著者:浜尾四郎
は君を起訴するかも知れん。しかし或は不起訴として君を釈放するかもしれない。天下の分け目だ」 丁度この時ドアをノックする音がきこえてついで、さっき出て行った書記....
三国志」より 著者:吉川英治
お志をもつがんと欲するなれば、よろしくわが劉予州と合して、呉越の兵をおこし、天下分け目のこの秋にのぞんで、即時、曹操との国交をお断ちなさい。……またもしそのお志....
三国志」より 著者:吉川英治
給うな」とかたく戒めた。 祁山(甘粛省・鞏昌附近)一帯の山岳曠野を魏、蜀天下の分け目の境として、まさにその第一期戦はここに展開されようとしている。 この地形....
私本太平記」より 著者:吉川英治
な時代の来ることは、たれより早く敏感に時流を観ていた彼でもある。 「いよいよ天下分け目のその日がきた。この道誉にとっても、ここは生涯の分かれ目か」 彼が、いよ....