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分れる
「分れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
っと複雑《ふくざつ》なのですか?」
老人「その味なり滋養なりにそれぞれまた説が
分れるのです。たとえばヴィタミンのないのは滋養がないとか、脂肪のあるのは滋養があ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
する。 「世迷言を言うなよ。」 と膠もなく、虞氏が涙を斥けて、 「早瀬どうだ、
分れるか。」 「行処もございません、仕様が無いんでございますから、先生さえ、お見....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
済んだのが、六時ちっと廻った時分。後で挨拶をしたり、……茶屋へ引揚げて施主たちに
分れると、もう七時じゃないか。 会は夜あかしなんだけれど、ゆっくり話そうって、....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
。背広を着てきたので、恥をかかずに済んだのは何よりだった。 最初の競技は二組に
分れることになった。ジャンケンをすると、第一組は雁金検事、蝋山教授に矢走千鳥、第....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
はいたしませんか。 公子 美しい女だ。花を※るも同じ事よ、花片と蕊と、ばらばらに
分れるばかりだ。あとは手箱に蔵っておこう。――殺せ。(騎士、槍を取直す。) 美女....
「怪塔王」より 著者:海野十三
、きっぱりと申しましたので、帆村もついにその気になり、ここに二人はちょっと左右へ
分れることになりました。 「では、小浜さん。艦隊への連絡は、頼みましたよ。そして....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
(頷く。) お蔦 切通しを帰るんだわね、おもいを切って通すんでなく、身体を裂いて
分れるような。 早瀬 (頷く。) お蔦しおしおと行きかかり、胸のいたみをおさえて....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
…… 「でも、遠いんですもの、路は悪し、それに暗いでしょう。」 行方も知らず、
分れるように思ったのであった。 そのまま等閑にすべき義理ではないのに、主人にも....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
ずっと川上へ行くと、そこらは濁らぬ。山奥の方は明い月だ。真蒼な激い流が、白く颯と
分れると、大な蛇が迎いに来た、でないと船が、もうその上は小蛇の力で動かんでな。底....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
あるのを感じた。 「そんでは、旦那。」 白髪の田螺は、麦稈帽の田螺に、ぼつりと
分れる。 二 「――何だ、薙刀というのは、――絵馬の画――これか。....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
はほとんど眼中になかった。今朝の雪は不意打さ。俥で帰ると、追分で一生の道が南北へ
分れるのを、ほんとうに一呼吸という処で、不思議な縁で……どうも言う事が甘ったるい....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
人物が、霊界の機関たるに適するか?』 霊界の求むる人格――霊媒能力が種々雑多に
分れることは、わざわざ断わるまでもあるまい。或る種の霊媒は、単にその一種特別の体....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
た。それはもう九日も旅をつづけたのでツークーマンへゆく道とサンチヤゴへ行く道との
分れる所へ来たからです。親方はマルコに別れなければならないことをいいました。 ....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
モミ、シラベ、カツラ、サワグルミ、ニレ等混生している。登るに従い、小谷が幾条にも
分れる。気をつけていぬと、わからぬほど浅い、が最初の鞍部に出るまでは、右へ右へと....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
った。 しかしこの“民人同盟会”も、当時の思想界の変動とともに急進派と合理派に
分れる羽目になり、急進派の学生は高津正道氏らを中心に暁民会を作り、暁民共産党に発....