分乗[語句情報] » 分乗

「分乗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

分乗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
改装《かいそう》し、ネオンもつけて、派手に開店しなはれ、金はいくらでも出すと、随分乗気になってくれた。 名前は相変らずの「蝶柳」の上にサロンをつけて「サロン蝶....
階段」より 著者:海野十三
で、三階の天井が二階の天井ともなり、随って三階はバルコニーのようにこの室の上に半分乗り出していて、それへ螺旋階段が続いていた。 「三階へも一度上ってみましょう」....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
民を殺戮しつくそうという、前代未聞の計画であった。彼等は十三台の飛行機にそれぞれ分乗して、午前三時というに、根拠地を離れて午前四時を十五分過ぎる頃あい、予定どお....
厳島合戦」より 著者:菊池寛
機会到れりというので、元就は長男隆元、吉川元春など精鋭をすぐって、毛利家の兵船に分乗し、島の東北岸|鼓の浦へ廻航した。其の時の軍令の一端は次の如しだ。 一、差物....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
た第二回の上願書の冒頭にこう書いている。 「其の当時開通しあらざりし電車其の日自分乗車せざりし電車、開通しあるとは意外、まるで夢のようです。(中略)電車は自分に....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
の一にすぎなかったが、今はそれでがまんするほかなかった。一同は前のとおり装甲車に分乗し、急いでトロイ谷《だに》をはなれた。 一号車の中で、マルモ隊長を中にして....
超人間X号」より 著者:海野十三
れて行った。まもなく、 ――大手柄を感謝す。武装警官百五十名は、いまトラックに分乗して、三角岳に向かった。ひきつづき、X号の逮捕に努力せられたし。署長―― ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
すがの。 貴女はそこへ。……お裾が靡いた。 これは不思議、と爺どのが、肩を半分乗出す時じゃ、お姿が波を離れて、山の腹へすらりと高うなったと思うと、はて、何を....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
「わたくしは、前もって儀式書を頂いている。それには、使節の随員は宮廷よりの馬車に分乗し、使節の馬車に前行すべし――とありますが、随員のはおろか、わたくしのも参り....
月世界競争探検」より 著者:押川春浪
士、東助、及び主人の死後改悛の意を表して服従した平三と各々二人ずつ二個の飛行船に分乗して地球に向って出発したのである。 (「探検世界」明治四〇年一〇月増刊号)....
人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
に寂滅為楽と響きそうなかつこうで立つていた。 それからトラックやら自動車やらに分乗して「歓呼の声に送られて」と、○○の連隊の近所まで送つて行つたのはついきのう....
雪の夜」より 著者:織田作之助
をたべさしたるねんと、坂田は言い、照枝も両親が猪飼野でうどん屋をしていたから、随分乗気になった。照枝は東京の子供たちの歯切れの良い言葉がいかにも利溌な子供らしく....
夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
と三人かたまり五人集って、三里の道を博多へと帰り始めたとお思い下さい。勿論その時分乗りものが有ろう筈もない。 然るに湧き返る青年達の血潮は玄海灘から吹きつける....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
易に沈着いていられなかったとある。 なるほど、前にもいった通り、第三篇は油の十分乗った第二篇に比べると全部に弛みがあって気が抜けておる。が、同じ時代の他の作家....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
のだった。映画で見る樺太犬の橇引きとたいして違いはなかった。四隻の細長い独木舟に分乗して、飛沫を散らして先後を争った凄まじさは、私としては見ていて壮快を感ずるよ....