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分割
「分割〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分割の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
です。
こう申し出たとて、誤解をしてもらいたくないのは、この土地を諸君の頭数に
分割して、諸君の私有にするという意味ではないのです。諸君が合同してこの土地全体を....
「武蔵野」より 著者:国木田独歩
いっけい》の畑の三方は林、というような具合で、農家がその間に散在してさらにこれを
分割している。すなわち野やら林やら、ただ乱雑に入組んでいて、たちまち林に入るかと....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
にあっても色彩の系統を立てて色調の上から色を分けてゆく。しかし、いかに色と色とを
分割してもなお色と色との間には把握しがたい色合《いろあい》が残る。そうして聴覚や....
「親子」より 著者:有島武郎
歩をもって五十歩を笑っとるんだ」 「しかし北海道にだって小作人に対してずっといい
分割りを与えているところはたくさんありますよ」 「それはあったとしたら帳簿を調べ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
って、なにが世帯さア。こんな、焼トタンの急造バラックにさ。欠けた茶碗が二つに、半
分割れた土釜が一つ、たったそれっきり、あんたも、あたしも、着たきりじゃないの」 ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、ただちにその権利を剥奪さるるものとす。ただし、その失いたる部分は、それを按分に
分割して、他に均霑さるるものなり。
以上は、口頭にても各々に伝え置きたり。
....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
寡頭政治ができてくる。 資本家の間に於ける独占は、始めは国内の市場をそれぞれに
分割する。が、国内の市場は、資本主義の下では、外国市場と密接な関係を持っていて、....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
e und Vorstellung) この現在にいくらかの延長を想像し、これを
分割して得たる単位時間のなかに、われらの生活の最後の基礎を置かんとするのが刹那主....
「超人間X号」より 著者:海野十三
地は一度みんな一つにして考え、次にそれを機械農具で耕作するのにつごういいように再
分割《さいぶんかつ》された。だから、まがった畦《あぜ》を持った耕地はなくなり、ま....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
相手の右腕へはいったが最後、腕を落として頤を払い、相手の顔を下から逆に、斜めに半
分割りつけたであろう。が、またもや太刀の音がして、一所から砂塵が上がったが、二つ....
「入営する青年たちは何をなすべきか」より 著者:黒島伝治
た資本主義は、その商品市場を求めるためと、原料を持って来るために、新しく植民地の
分割を企図する。植民地の労働者をベラ棒に安い、牛か馬かを使うような調子に働かせる....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
いよいよその日から定めの日課に取り懸った。 まず月野博士の一隊は二十日の食料を
分割して各自の腰に結び付けて出て行った。後には桂田博士が二人を相手に一生懸命、羽....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
であって、これをもって満足し得らるるものでないから、いくばくもなく現象と実在とを
分割して、現象は表面のもの、実在は裏面のものとして、実在を現象の彼岸に在るものと....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
用い、美菓をその両人の前に置く。これを結婚菓子と称す。新婦包丁をとり、この菓子を
分割するを礼とす。食事終わり次第、両人は旅服を着け旅行に就く。この旅行のことを甘....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
明治十八年十二月、東京市により建設せられたるものなり。仲見世各商店は一棟を数戸に
分割し、間口九尺奥行も亦それ以上に出でざるを以て、内部の狭隘はいふばかりなく、出....