» 分厘

「分厘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

分厘の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
初冬の日記から」より 著者:寺田寅彦
う。自分はこれから寝て、明日はまた、次に来る来年の「試験」の準備の道程に覚束ない分厘の歩みを進めるのである。(昭和九年一月『中央公論』)....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
金もちです。五十年来幾度となく死地を脱して斯く生かされて居るのも、あの因業爺が「分厘までも」払わさずには置かぬ心底がまざ/\と読まれます。私も昔は借金とも思わず....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
年に失明しましたが、どこへ出るにも不自由のくせに、物差《ものさし》を取らせると、分厘までも違《たが》わずピタリと差す老人を拙者は知っていますがね」 「そう言われ....
樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
の動機が彼女の発起でないことは、 国子はものに堪《たえ》忍ぶの気象とぼし、この分厘にいたく厭《あき》たるころとて、前後の慮《おもんばかり》なくやめにせばやとひ....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
労するといへどもむくひを望まねば、前後せばまらず、左右ひろかるべし、いでさらば、分厘《ふんりん》のあらそひに此一身をつながるゝべからず。」「このあきなひのみせを....