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分店
「分店〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分店の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「門」より 著者:夏目漱石
いるのよりも大変|柄《がら》が好かったので、価《ね》を聞いてみようかと思って、半
分店の中へ這入《はい》りかけたが、明日《あした》から襟飾りなどをかけ替えたところ....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
な顔をしているので、黙っていても男工たちが工場からの帰りに、彼女を誘って白木屋の
分店や松坂屋へ連れて行って、色々のものを買ってくれた。彼女はそれをも極めて、落着....
「爛」より 著者:徳田秋声
すので、一度御挨拶に出なくちゃならないと始終そう申していたんでございますがね、何
分店があるものですから……。」 婆さんは茶の間へ上り込んで、お増や子供に、親し....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
人が、軍事目的のために動員され、文芸家協会は文学報国会となって、軍報道部情報局の
分店となり、日本の文学は、文学そのものとして崩壊しなければならないきっかけとなっ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
れると、色々の方面にわたつて、惜しみなく御利益を下さる。 こゝのマーケットは半
分店を閉ぢてゐるが、その中の馬小屋を三ツ占めて、先づ上ると、待合室、その次が、伺....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
便がよくなって来た今日では、暖簾分けなどする隙もないし、またしたところで、本店も
分店もお互いに荒し合うだけで、いいことはなし、また資本の大きい本店に原則として勝....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
ことごとく一つの店なのだ。つまり、和泉屋という看板をあげた家は、すべて一つ店で、
分店が江戸中に散らばっておる。門前町に新規にあけて憎まれたのも、そのひとつじゃが....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
手広いことには手広いが、人の出入りが劇しくって騒々しいから、それよりもこっちで当
分店を休んだ方がよかろうと思うから、そう言ってたとお上さんに言えってことでした。....
「申訳」より 著者:永井荷風
。果シテ然ルヤ。婢答ヘテ曰ク閣下ノ言フガ如シ。抑是ノ酒肆ハ浅草雷門外ナル一酒楼ノ
分店ニシテ震災ノ後始テ茲ニ青※ヲ掲ゲタルモノ。然ルガ故ニ婢モ亦開店ノ当初ニ在リテ....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
軒の床屋がある。そう大きな家ではないが、職人が五、六人もおり、区内の方々に支店や
分店があってかなり古い店らしく、場所柄でいつも中々繁昌している。晩になると大抵そ....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
フェーやレストラン等の興隆とともにパッタリさびれて、『いろは』をはじめ大どこが大
分店をしめたが、近来又々盛んになった。何といっても日本人と牛鍋は、たとい味は新し....