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分派
「分派〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分派の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
微妙なる働きをおもう、小舎の後には牛馬の襲わないように、木垣が結んである、梓川へ
分派する清い水が直ぐ傍を流れている、鍋や飯櫃《めしびつ》も、ここで洗うと見えて飯....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
はこの大事な一点を屡※顧みないような生活をしてはいないか。ジェームスは古来色々に
分派した凡ての哲学の色合は、結局それをその構成者の稟資(temperament)....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
時代の移るとともに、ペルシアにおけるツァラトゥストラの教えは変化を受け、数多の
分派を生じた。その中で次第にツァラトゥストラの帰依者の大多数を従えるに至ったゼル....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
専制論派ならんや、ただその論拠の如何を顧みるのみ。仏国大革命の後に当たり、政論の
分派雑然として生ず、当時かのシャトーブリヤン氏とロワイエ・コロラル氏とはほとんど....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
、つい警護も疎かになります」 「左様なこともございますまい。大納言様はご活達、随
分派手なお生活を、致されるとは承わっては居るが、敬公様以来貯えられた黄金、莫大な....
「忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
れて二人の影がはっきりと地上に印するようになった。振り向いて西の空を仰ぐと阿蘇の
分派の一峰の右に新月がこの窪地一帯の村落を我物顔に澄んで蒼味がかった水のような光....
「一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
たは小判を見ながら、辞儀をしたものの眉をひそめた。 (この人微禄の身分だのに、随
分派手にお金を使う) こう云う不安があったからである。 いつも媾曳をするこの....
「科学的新聞記者」より 著者:桐生悠々
気が一般的に理解されなければ、近代の社会は崩壊する。将来の社会は恐らくば科学の各
分派に於ける雰囲気と、主要なる事実を簡単に示し、そして記者の意見に拘泥しない非個....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
撓めず、振は直さず、我儘をさして甘やかした、千代田の巽に生抜きの気象もの。 随
分派手を尽したのであるから、以前に較べてこの頃の不如意に、したくても出来ない師家....
「「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
祖とともに、高天原なる祖国からこの島国に渡来したものの後裔、もしくはその皇室から
分派し出でたものの後裔だと、自負しているものである。「我も亦|高皇産霊の裔なれば....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
とれるわけです。 自分の生命とてあながち自分一個のものではない。宇宙の大切な一
分派、つまりつくり主から預った一つの生命です。粗末にはなりません。他人の生命が大....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
太だのと、種々の賤民もありましたが、大抵はもとは似たもので、それが後にいろいろに
分派したものと解せられます。そしてその大体は、もとやはり社会の落伍者なる浮浪民が....
「特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
沓作り、弦作りの非人を教化されたことがある。これは祇園の犬神人で、後にはエタとは
分派しているけれども、もと沓作りを職としたのを見れば、初めはやはり同じ仲間と解せ....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
かしながらこれらの諸源流の全部が、ことごとくエタになったのではなく、同じ源流から
分派したもので一方には貴族ともなり、普通民ともなり、非人となって解放されたりして....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
、その名義の考証からして、自分はさらに彼らの起原を観察し、またその職業上における
分派についても考えてみたいと思うのである。柳田君のすでに引証せられたところの彼ら....