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分配
「分配〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分配の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
が、寄附の浴衣《ゆかた》やら手ぬぐいやら晒布《さらし》やら浅草紙やらを、罹災民に
分配する準備に忙しい。紺飛白《こんがすり》が二人でせっせと晒布をたたんでは手ぬぐ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
かを示すものである。
又
法律の賭博を禁ずるのは賭博に依《よ》る富の
分配法そのものを非とする為ではない。実は唯《ただ》その経済的ディレッタンティズム....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
六歳の雪子はふたりのあとからはいってきて、ただしれしれと笑っている。菓子が三人に
分配される、とすぐに去ってしまう、風の凪《な》いだようにあとは静かになる。静かさ....
「放送された遺言」より 著者:海野十三
量の少ないチロリウムが、結局人類のすべてへの需要をみたすためには到底あたりまえな
分配方法では数人の人類を満足させることもできません。そのためについにここにチロリ....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
最早大久保や雑司ヶ谷に閑居して電車の便利を難有がってばかりはいられなくなる。富の
分配や租税の賦課率が文人の旁ら研究すべき問題となって、文人の机の上にはイブセンや....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
ちを元気づけたかしれなかった。 次に海水にびしょびしょに濡れた握り飯が一箇ずつ
分配された。おはちを持ちこんであったので、握り飯にもありつけたのである。 「おい....
「狂人日記」より 著者:井上紅梅
を知らずにいるものか。脈を見るのをつけたりにして肉付を量り、その手柄で一分の肉の
分配にあずかろうというのだ。乃公はもう恐れはしない。肉こそ食わぬが、胆魂はお前達....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
どこからとなく集って来て孔乙己を取囲む。その時茴香豆は彼の手から一つ一つ子供等に
分配され、子供等はそれを食べてしまったあとでもなお囲みを解かず、小さな眼を皿の中....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
んをいうな。これは俺んだ。 瀬古 そうがつがつするなよ。待て待て。今僕が公平な
分配をしてやるから。(パレットナイフでチョコレットに筋をつける)これで公平だろう....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
てやろうという意志から出たものではなく、なんとかこちらの親切を認めて貰って、遺産
分配の比率を高くして貰おうという魂胆から出発していることは明白であった。老人の気....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
るところの関係を失するによる。第五の激動、または第六の錯雑は、脳中の全部に平等に
分配せる心力の分量の不平均を生ずるによる。けだし、人の健全無事の日にありては、心....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
張り、あるいは歌い、あるいはおどり、もって婚儀を祝するなり。その翌日、結婚菓子を
分配して、親戚、朋友の家に送呈するを例とすという。 日本にては結婚式の祝宴は新....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
て、そして革命の時にはどうするかと聞いてみるなら、富豪の家へ坐りこむとか、食料を
分配するとか、銀行や倉庫に鍬や鉄鎚を打ちこむとか、監獄をぶち毀すとか答えるものが....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
訓練を全国民に加え、そのうち、適性のものに高度な教育を施し、合理的に国民の職業を
分配すべく、教育と実務の間に完全なる調和を必要とする。そうすれば自然都市の教育設....
「魯迅さん」より 著者:内山完造
死後、中日両方の人々から何か筆蹟があったら下さいといわれて、小さい紙切れまでみな
分配しましたよ。たった一つ私の家内がお頼みした時に書いて下さった書がありました。....