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分量
「分量〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
分量の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
味と云うよりも無造作な、腹が空けば食べるので、寒ければ着るのであるから、ただその
分量の多からんことを欲するのみ。※たのでも、焼いたのでも、酢でも構わず。兵児帯で....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
またラプラスの仮説から言っても、地球上のすべての物質は、ただその中の比較的僅少な
分量が小さな隕石の形で天界から落下しただけで、他は全部その起源を太陽にもっている....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
頭数が多い。人間にしても働く人間よりは遊食が多い。いわば舟が小さくて荷物が容積の
分量を越えているのだ。事のあったときのために平生余裕をつくる暇がないのだ。つねの....
「出奔」より 著者:伊藤野枝
、芸術、酒、女(女からいえば男)などがそれだ。無論各自の程度によって求むる種類と
分量というようなものは異っていくだろうが、とにかくそんなものなしには一日も生きて....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
す。小櫻姫の通信は昭和四|年春から現在に至るまで足掛八|年に跨がりて現われ、その
分量は相当沢山で、すでに数冊のノートを埋めて居ります。又その内容も古今に亘り、顕....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
単に要所|丈を紹介するに止める。若しも読者にして、ゆっくり味読さるるならば、其の
分量の少なきを憂えず、得るところ寧ろ甚だ多かるべきを信ずるものである。 近代の....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
、だいぶんお金を儲けて来たという話だが」と趙太爺はそろそろ近寄って阿Qの全身を目
分量した。 「何しろ結構なこった。そこで……噂によるとお前は古著をたくさん持って....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
間の図式を、現象界の彼岸に応用して実在を多数と見て(Dinge an sich)
分量の範疇をこれに応用したことは、たしかに矛盾といわなければならぬ。現象は活動的....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
なのと、窈窕たると、二人を左右に従えて、血ぬった出刃の尖を垂直に落して、切身の目
分量をした姉御は、腕まくりさえしないのに、当時の素裸の若い女を現実した。 「槙村....
「妖怪学」より 著者:井上円了
することあるによる。つぎに第三の事情を述ぶるに、人の心性はその力にたいてい一定の
分量ありて、一方に全力を注げば他方にその力を欠くことあり。これまた、不覚作用を生....
「妖怪談」より 著者:井上円了
薄らぎ、耳に音声を聞き、いよいよ傾注すれば目に物を見ざるがごとく、その感覚力には
分量のあるものでありまして、ものごとを忘れたときなぞに、手をくんで目を眠り、首を....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
り醒覚して、他の部分ことごとく休息するをもって、その一部分に集まるところの心力の
分量、これを他の部分に比するに、その割合ことに多きにより、一は一部分の思想ひとり....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
をさえ高価を懸けて争うようにもてはやされて来た。 椿岳の画は今の展覧会の絵具の
分量を競争するようにゴテゴテ盛上げた画とは本質的に大に違っておる。大抵は悪紙に描....
「大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
かったと毎々言って居たが、随筆には時季を選ばなかったのであろうか。五年には相当の
分量を書いて居る。 小出の随筆にはユーモアと警句とが頻出する。例えば大久保作次....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
にまことの毒物なしと同時に、世にまことの薬物なし。その薬となるも毒となるも、ただ
分量の多少に属するのみ。いかなる薬物も多量にこれを用うれば毒となり、いかなる毒物....