»
切り札
「切り札〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
切り札の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
新聞だったと思いますが、「M侯爵は日本の取って置きの人物だ。有事の日に使用すべき
切り札だ。今内閣を組織させるのは惜しい」なんていいましたが、朝野を通じて名望家と....
「俘囚」より 著者:海野十三
う。松永無くして、私の生活がなんの一日だってあるものか。――こうなっては、最後の
切り札を投げるより外《ほか》に途《みち》がない。おお、その最後の
切り札! 「ねえ....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
村探偵はソロソロ自らの仮定が不安になってきたが、今に見ろと元気を鼓舞して、最後の
切り札をなげだした。 「ところが、巧妙なる犯人が、唯一つ気がつかなかったことがあ....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
を探って、それを報告しておられたと言うんですな。」 マタ・アリの手には、最後の
切り札が残された。 「ええ。でもあたくし、連合軍のためにしていることなんですわ。....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
いる軍部、強力外交のジェスチュアによって国民の人気を博している軍部が、なぜかその
切り札を容易に出そうともしないことだ。 処が大抵の軍の真相が吾々日本の民衆には....
「初冬の日記から」より 著者:寺田寅彦
役割であり、この喜劇での儲け役であろう。 さていよいよ夕刊売りの娘に取っときの
切り札、最後の解決の鍵を投げ出させる前に、もう一つだけ準備が必要である。それは真....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
僕の祖母がひどく同情して、生涯に二度と骨牌をしないという誓言をさせた上で、三枚の
切り札の秘密を彼に授けて、順じゅんに賭けるように教えたのだ。そこで、シャプリッツ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
持っていやがったな。あの時はお前の方が強かったさ、だがこんどはそうはいかねえや。
切り札は俺の方にあるんだ。お気の毒だがお前の方が負けだ。ははあおかしいや、ちゃん....
「「陰獣」その他」より 著者:平林初之輔
もって探偵小説が構成されるなら、探偵小説はついに成立しないかもしれぬ。ただ一枚の
切り札以外の札はすっかり次々に開放していって、読者とともに、事件を探索してゆくの....
「城」より 著者:カフカフランツ
きて、自分は一度バルナバスの家に泊まる可能性をもったのだ、などということを最後の
切り札として出しているわけです。そんなことをいって、きっと、あなたはわたしにたよ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
決しなかった。 日はこの闘争のうちに、一週間二週間と経っていった。エセックスの
切り札はオランダ問題だった。われわれは、アンリがわれわれに為したと同じ裏切りを、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
てもだめだ、こちらには確証がある」 はなしも最後とみたからであろう。足立源五は
切り札を出してしまった。 数日前である。 いくさ奉行の陣所へ、一人の放免が駈....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
と、命はないぞ」 「待てっ。――俺のいう事を先にいうな。命がないぞとは、こッちの
切り札。千坂殿の密策を聞かしたからには」 立つ――同時に、 「丈八郎、命はもら....