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切れ味
「切れ味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
切れ味の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
から百両で買ったもので、持ち主は家重代《いえじゅうだい》だと言った。水も溜まらぬ
切れ味というので、籠釣瓶《かごつるべ》という銘が付いていた。次郎左衛門はこの籠釣....
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
た。どうして一刀の下に斬り殺さなかったかを、悔んだ。自分の兜の良いのと、敵の刀の
切れ味の鈍いのが恨まれた。 彼は、惣八郎から恩を着ることを欲しなかったのである....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
。上海脱出以来すでにもう幾旬、魚釣りばかりに日を送っていたために、あれほどすごい
切れ味を見せていた博士の能力もここへ来てだいぶん焼鈍されたように見えたが、実はそ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、いけねえ。飛んだことを忘れていた。親分、堪忍しておくんなせえ。実はその腕はね、
切れ味のいい物ですっぱりとやったのじゃあありません。短刀か庖丁でごりごりやったら....
「流線間諜」より 著者:海野十三
やだ。乃公は圧さない」 「圧さなければ、貴様こそ地獄へゆかせてやるぞ。この短刀の
切れ味を知らせてやろう」 「待て。では圧そう」 「どうせ圧すなら、早くすればいい....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
うに印度王を負かしてやろうと考えて、いよいよ戦をはじめました。けれども、そんなに
切れ味のよかった鎌も、今ではすっかり刃がかけてしまっていました。印度王はシモンの....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
嘆息した。 「いやいや、まだまだ、落胆するには及ばぬ。最後の場合には剣がござる。
切れ味のよい日本刀! たかが南米の蛮人ども、切って捨てるに訳はござらぬ」 日本....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
肉に近づけると、面白いほど切れます。それはどれほどよく磨いだメスよりも軍刀よりも
切れ味がよいのです。科学が臍を曲げると妙なことになります。 臍で思い出しました....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
をくりかえし、下腹部にまで及ぶと、そこでメスは停った。これだけみていると、メスの
切れ味の並々ならぬことがよく分った。それとも人体というものは、そんなに切りやすい....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
前備前屋の店頭で、長船の新刀をもとめましたが、泰平のご時世試し斬りも出来ず、その
切れ味いまに不明、ちと心外でございますよ」 と、川上|嘉次郎という武士が云って....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
で、松平|左近将監武元なる人の、遠縁にあたっているばかりか、その武元に取り入って
切れ味の鋭い懐中刀として、その武元を自在に動かす、――というのが理由の一つであっ....
「乳を刺す」より 著者:邦枝完二
ののようにあらわれた。 「兄貴、やっぱりこれが命取りだな」 「うむ、刃物は大した
切れ味だ」 こんもりと盛り上がった乳房の下を、一と刺し、キッサキが心臓に達した....
「猫と村正」より 著者:小酒井不木
の出来るというのは、刀がよく切れたからだと推定されました。後に私自身もその村正の
切れ味を経験して、いかにもよく切れることをたしかめた訳ですが、私は従来、どんなに....
「だしの取り方」より 著者:北大路魯山人
としていても、本節は大味で、値も亀節の方が安く手に入る。 次に削り方だが、まず
切れ味のよい鉋を持つこと。
切れ味の悪い鉋ではかつおぶしを削ることはむずかしい。赤....
「日本料理の基礎観念」より 著者:北大路魯山人
するのはだめです。 ところで、みなさんのご家庭では鉋をもっておられましょうか。
切れ味のよい鉋でなければ、完全にかつおぶしを削ることはできません。赤錆になったり....