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「切れ間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

切れ間の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
工場細胞」より 著者:小林多喜二
。 ――……じゃ知らせようか。 特高主任がフト顔をかしげた。鈴木はその言葉の切れ間に思わず身体のしまる恐怖を感じた。 ――これは或いは滅多に云えない事だが....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
さんが例のリュウマチで、体具合が悪いと云って来た。もらいがちっとも無い。 客の切れ間に童話を書いた。題「魚になった子供の話」十一枚。何とかして国へ送ってあげよ....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
を匝ぐって、渦を巻いている。西北の仙丈岳を前衛として、駒ヶ岳、鋸岳、木曾駒山脈の切れ間に谷が多いので、このように水蒸気も多く、そうしてこの山を目がけて、吹きつけ....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
んが例のリウマチで、体具合が悪いと云って来た。 もらいがちっとも無い。 客の切れ間に童話を書く、題「魚になった子供の話」十一枚。 何とかして国へ送ってあげ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
路、火輪蹴。 (熱帯圏の航路に、双輪の船は浪をけちらして走る。暮れなずむ空の雲の切れ間に、夕陽が朱よりも赤く染めてしずむ。) 入日影いとしも空に赤ければ、むべ赤....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
さんや吉田さんや井上さんがしゃがんで草をとっている。浦上の丘の段々畑には、空襲の切れ間のしばしを利用して草とりをしている農民の姿が、あちこちに点々と見える。天主....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
とになっている。その話は古い書物に書いてあるばかりでなく、今も国民の口から耳へ、切れ間もなく語りつがれているが、村々の子供には玉というもの、それに七曲りの穴を通....
大岡越前」より 著者:吉川英治
れに同心たちの一団が、さッと、通り抜けた。 大門は、ふたたび閉まった。 雲の切れ間に、傾いたおぼろ月が、ちょっと顔を見せた。――だが、春の夜明けにはなお間が....
それから」より 著者:夏目漱石
しいものは悉《ことごと》くしっとりと静まっていた。日の色は以前より薄かった。雲の切れ間から、落ちて来る光線は、下界の湿《しめ》り気《け》のために、半ば反射力を失....