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切出す
「切出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
切出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
どうか危ぶみながら支倉の逃亡した話をして、一緒に写している写真を貸して貰いたいと
切出すと、案じるより生が易く、彼は、「神様は悪い事の味方しません」 と云って快....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
は、ないのだ――。 「それでは――」 強いても、激情を圧えた静かな口調で、こう
切出すのは、正隆にとって、最大限の努力であった。三年前の彼なら、いきなり、そんな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
か、お江戸の方へでもおいでなさるんでございますか」 と与八が念を押しました。旅と
切出す以上は、一晩泊りや二晩泊りの意味でないことはわかっているが、せいぜい江戸出....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
はない――おれにはおれで野心があるのだ、いいか、今日はひとつ、いやが応でもそれを
切出すから、貴様ひとつ手配をしてみろよ」
「もとより、殿の御馬前に討死を覚悟の鐚....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
らしい。 やがて孫呉空が雲の上を曳々声で引背負ったほどな芭蕉を一枚、ずるずると
切出すと、芬と真蒼な香が樹の中に籠って、草の上を引いて来たが――全身|引くるまっ....