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切磋琢磨
「切磋琢磨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
切磋琢磨の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
代《きだい》の名人だったのでございます。
若殿様はこの少納言の御手許で、長らく
切磋琢磨《せっさたくま》の功を御積みになりましたが、さてその大食調入食調《だいじ....
「ロマネスク」より 著者:太宰治
嘘は酒とおなじようにだんだんと適量がふえて来る。次第次第に濃い嘘を吐いていって、
切磋琢磨《せっさたくま》され、ようやく真実の光を放つ。これは私ひとりの場合に限っ....
「山月記」より 著者:中島敦
た。己は詩によって名を成そうと思いながら、進んで師に就いたり、求めて詩友と交って
切磋琢磨《せっさたくま》に努めたりすることをしなかった。かといって、又、己は俗物....
「十月の文芸時評」より 著者:宮本百合子
いるのである。 川端康成氏は、今日の文壇で、自身としての芸術的境地を守ること、
切磋琢磨することのきびしい作家の一人として一部の尊敬を得ているのであるが、今月の....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
物になろう。それが何よりのご恩返しだ」 それからの彼と云うものは、武事に文事に
切磋琢磨し、事ごとに他人の眼を驚かせた。 この彼の大勇猛心には、乗ずべき隙もな....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
もするだったろうにというのらしい。だから日本の科学者は、僅少の寄付からでも、先ず
切磋琢磨して世界民衆の大勢を支配する業績を挙げようじゃないか、というのだ。 し....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ンをもっている人は実に稀ですね。よしんば、男と同量の其をもっているにしろ、自由に
切磋琢磨する機会を失っているうちに、その可能も萎縮して、境遇の範囲の形に従ってし....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
は、やはり同時代人としての眼かくしをかけていたのですね。 同時代人というものの
切磋琢磨的相互関係は残酷というくらいですね、同時代人は容易に自分たちの同時代の才....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
が日本の文明も、そのはじめは朝鮮・支那より来たり、爾来《じらい》わが国人の力にて
切磋琢磨《せっさたくま》、もって近世の有様に至り、洋学のごときはその源《みなもと....
「小説 円朝 あとがき」より 著者:正岡容
ていってしまった。十一月末日、修善寺へ。そこの湯宿の一室にして、年少の日の圓朝が
切磋琢磨の修業の上に自分自身を見出したことによって初めて私は、豁然と音立てて心の....