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切言
「切言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
切言の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
るに乗じて私意を逞しゅうするものであるから、兵力に依って、君側の奸を除く外ないと
切言する。 形勢|暗澹たるを憂いた尾、越、土の三侯は、慶喜が大阪にいては、いよ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
国民的感情を喚起して、この感想あるにあらざれば、自国の安寧を保つあたわずとまでに
切言したり。 イタリアの学者ジョゼフ・ド・メストル氏の『外交通信録』もまた当時....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
はすっかり縁を切ったのだ。だから、僕が死んだものと思っている人間のことはどうか一
切言わないで貰いたい。」 「困ったな、」とアッタスンが言った。それからかなり黙っ....
「紫の壜」より 著者:豊島与志雄
逃亡したら、私は永く救われなかったろう。私は勇敢に真実を肯定しよう。そして嘘は一
切言うまい。私はいま監禁されており、不誠実な自白を誘導されておるが、勝利は常に真....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
して思うと、三十年前に人種競争の止むを得ざる結果から欧亜の大衝突の当然来るべきを
切言した二葉亭の巨眼は推服すべきものであった。 明治四十年の六月、突然|急痾に....
「教育の最大目的」より 著者:新渡戸稲造
《たち》、事なければ田畝《でんぽ》に帰耕す、要は只時代の要求に応ずることである。
切言《せつげん》すれば宇宙の言《い》うべからざる一種異様なる力と交わり、時の要求....
「三国志」より 著者:吉川英治
野に放ったのですか。一体あなたは、玄徳をすこし甘く見過ぎていませんか」とまで彼は
切言した。 「……そうかな?」 曹操の面には動揺が見えだした。 「そうですとも....
「三国志」より 著者:吉川英治
なる私室へ急ぎ足にかくれた。 その途中を、廊に待って、魯粛はまた、自分の主張を
切言した。 「彼らの多くは文弱な吏と、老後の安養を祈る老将ばかりです。君に降服を....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
自分へも言いきかせた。 そして、良人の気もちは誰よりもよく知る者として、一同へ
切言した。 正成の本心では、ほんとはもう“ぜひない運命”を覚悟している。のがれ....